ブロイラーと烏骨雞「栄養価が高いのはどちら?」

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鶏肉は、ヘルシーで調理しやすく、また手頃な価格で購入できる嬉しい食材です。

栄養価が高いのは、どの種類の鶏肉ですか?

日本で地鶏(じどり)というと、「在来種に由来する血液百分率が50%以上の国産鶏の総称」なのだそうです。日本各地の地鶏が名産品になっているのは、ご存じの通りです。

ところで、以下の記事中に取り上げる「地鶏」は、日本の鶏ではなく台湾の地鶏で、「台湾土鶏」というものです。

ただし台湾土鶏も、日本の地鶏と同じく、「広さのある地面でのびのびと飼育され、地面の昆虫などをついばんで成長した鶏」とされますので、肉は滋味ゆたかで歯ごたえがあり、調理した味もおいしいと評価されています。

さて、その鶏肉について、こんな素朴な疑問があります。
「ブロイラー、地鶏、烏骨鶏(うこっけい)」のなかで、どの種類の鶏肉が、一番栄養価が高いでしょうか?

結論を言いますと、価格が違うことを除いて、それらの栄養成分に大きな違いはありません。

台北慈済病院の、がん患者専門栄養士・徐繍媛さんは、「どんな色の鶏肉でも、良質なタンパク源です。色と栄養素はあまり関係ないのです」と言います。

実際にこの3種を比較すると、カロリーとタンパク質の量はわずかに異なりますが、大きな差ではないようです。

鶏肉100g当たりの熱量(カロリー)は、ブロイラー(248 kcal)烏骨鶏(213 kcal)地鶏(188 kcal)。同じく、100g当たりのタンパク質含有量は、地鶏(19 g)烏骨鶏(17.9 g)ブロイラー(16.1 g)です。

食べると「元気が出るような気がする」烏骨鶏

日本でも、生産量の少ない烏骨鶏は特に珍重されています。価格もかなり高いので、日常的な食材にはならないでしょう。

例えば、日本で「烏骨鶏の卵」というと「1個500円」のような値段で売られているわけですが、鶏肉と同じく、卵の栄養価は普通の鶏卵と大差があるわけではありません。

漢方医学では、烏骨雞は「溫中補腎,益氣養血,清虛熱」の効果があるとされます。(Shutterstock)

では、どんな理由から日本でも烏骨鶏が珍重されるかというと、やはり漢方医学の影響が強いと考えられます。

烏骨鶏は、その名の通り「黒い家禽」です。黒い羽毛(白毛もある)の外観だけでなく、皮や肉、骨までもが黒みがかった色をしています。

漢方医学の思想である「五色は五臓に入る」に従うと「黒は腎に入る」。つまり「黒い食物をとると、腎臓の血気を養うことができる」と考えます。

そのため黒い食物の代表である烏骨鶏は、まさに「腎臓に大活力を与える最高の食材」と位置づけられたのです。

漢方医学では、烏骨鶏は「温中補腎、益気養血、清虚熱」と説明されています。つまり、体を温めて腎臓を補い、気血を増して、陰虚による体の「ほてり」を去る効果があると言います。

特に「腎臓の血を補う」とされていますので、例えば、生理後などで体が弱く血気を補充する必要がある女性、あるいは体力に乏しく男性機能に衰えがある人には、烏骨鶏が適していると言われます。

チキンスープは、タンパク質を十分に摂るため、汁と鶏肉の両方を食してください。(Shutterstock)

鶏スープは、汁と鶏肉の両方を食します

もちろん日常的な食事には、必ずしも烏骨鶏でなくても構いません。購入可能な鶏肉で十分おいしく、良質なタンパク質をとることができます。

特にオススメは、鶏肉とクコの実、キノコ類を煮込んだチキンスープです。

体力回復に最適な良いタンパク質を十分に摂るため、汁と鶏肉の両方を食してください。

(文・蘇冠米/翻訳編集・鳥飼聡)