炎症を起こす食物とは 炎症を促進する食事とは?

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『ハーバード・マガジン』は、炎症を促進する食品が病気になる原因であること、また抗炎症食品が病気を予防するしくみを説明している。

食べ物は炎症にどのような影響を与えるか

ウイルス細胞の表面にあるタンパク質は免疫系を活性化させるが、多くの食物分子の外膜もウイルス細胞の外膜と同様にこのようなタンパク質を持っている。炎症を引き起こす食物は免疫系を活性化させ、健康な細胞を攻撃するという。

例えば糖分の多い食品、飲料、発酵加工されていない乳製品、哺乳動物の肉、加工肉、揚げ物は、炎症を促進する食物としてあげられる。

糖分の多い食品や精製された炭水化物

これらの飲食物は体の血糖値を上昇させ、過剰な糖分が細胞の外膜に付着して細胞を死に至らせ、免疫系が活性化して損傷した細胞を修復しようとし、結果として炎症を起こす。

果汁飲料を含み、糖分を含む飲料

これらの飲食物は、血糖値を上昇させ、体の細胞に損傷を与え、炎症を引き起こすことに似た反応を生じさせる。ここでいう飲料とは、糖分を加えたもので、天然の果物については糖分も含まれているが、抗炎症食物である。

牛乳やバター

これらの飲食物、その他の発酵処理されていない乳製品に含まれるガラクトースは、炎症を促進する成分である。

哺乳類の肉
これらの肉に含まれる糖タンパク質Neu5Gcは、体に侵入するウイルスの表面タンパク質に似ており、免疫系を活性化させる働きがある。

加工肉

加工肉にもNeu5Gcが含まれており、それだけでなく、中に含まれている硝酸塩がNeu5Gcと結合してできるニトロサミンが、体の細胞を傷つけて免疫系を活性化させ、この成分が蓄積してがんを引き起こすリスクが指摘されている。

揚げ物
高温で水分のない状態で調理された揚げ物は糖分が脂肪、タンパク質、DNAと結びつき、「終末糖化産物」 (AGEs) という化合物が生成する。研究では、この化合物が免疫系を活性化させて炎症を引き起こすことが確認されている。
 

ポリフェノールには抗炎症作用が

英リバプール大学の研究(2016年5月28日付け「British Journal of Nutrition」 に掲載) によると、果物や野菜に含まれるポリフェノールには抗炎症作用があることがわかっている。

果物や野菜は昆虫、細菌、ウイルス、動物の侵害に遭っても逃げることができないため、大量の酸化剤を分泌して侵害に対抗するが、自分が分泌した酸化物質から身を守るために、抗酸化物質であるポリフェノールが大量に作られる。

つまり人々が果物と野菜を摂取すると、これらの成分が体の免疫系を抑え、自己攻撃的な炎症を起こさないように体を守るというわけだ。

この研究では、ポリフェノールが体から分泌される炎症促進性の化学物質を減少させ、慢性炎症のリスクを低下させることも発見された。

食事に関するアドバイス

抗炎症性の健康的な食事とは、野菜、丸ごとの穀物、豆類、果物、ナッツ類などの抗炎症性の食品を多く、炎症を促進する食品 (糖分の多い食品、飲料、動物の肉、揚げ物など) を少なめに摂ることだ。もちろん健康状態や自分の好みなどもあるので自身で調節すればよいだろう。
 

(翻訳・橋本 龍毅)