華麗にして清新 クラシック音楽 バロック   (下)

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弦楽器鍵盤楽器の製造

バロック時代でも楽器は生まれました。音楽の発展と改良により、イタリアやドイツで、それぞれ弦楽器と鍵盤楽器の製造が盛んになり、16世紀から17世紀にかけて、イタリアで3つの著名な弦楽器製作者一族が活躍しました。アマティ一族、ストラディバリ一族、そして、グァルネリ一族です。この3つのファミリーが製作する弦楽器は技術の向上とともに値上がりし、その音色も人々の心に響くものです。

この時代の音楽家はコレッリの他に、アントニオ・ヴィヴァルディ(1678年-1741年)や、ジュゼッペ・タルティーニ(1692年-1770年)らも知られ、ヴァイオリン音楽の道を切り開きました。ヴィヴァルディはこの時期と異なった作曲法・標題音楽を好み、それは彼の代表作の『四季』などに顕れています。

一方、ドイツでは、オルガンやチェンバロが流行り、パイプオルガンは主に教会などに置かれ、厳粛で、人の心を揺さぶるような音色が響き渡ることから、「楽器の王様」とも呼ばれています。バロック時代のドイツではオルガンが盛んになり、オルガン楽派の最大の巨匠、ディートリヒ・ブクステフーデはバッハに深い影響を与えました。

チェンバロは撥弦楽器(弦をはじいて音を出す楽器)であり、16世紀から18世紀に広く使用され、それ以前は、主に舞曲の際に演奏されていました。バロック時代には、組曲と変奏曲に重点が置かれ、イタリアの多くの音楽家はオルガンよりもチェンバロに熱心で、代表的な音楽家として、ジローラモ・フレスコバルディ(1583年-1643年)がいます。彼は、作曲家であると同時に歌手でもあり、高度な作曲技術を持ち、68以上ものチェンバロの楽曲を作成しました。

フランスのフランソワ・クープラン(1668年-1733年)とイタリアのドメニコ・スカルラッティ(1685年-1757年)も、当時の著名なチェンバリストです。スカルラッティは両手を交差させて弾く方法などを創り出し、その人気は有名な作曲家だった父親、アレッサンドロ・スカルラッティを上回るほどでした。

バッハは即興演奏の大家であり、また、「平均律クラヴィーア曲集」、「組曲」、「色彩幻想曲」、「フーガの技法」、「イタリア協奏曲」、「フランス風序曲」、「ゴルトベルク変奏曲」など、多くの鍵盤楽器の楽曲を創作しました。

この偉大で特殊な時代を見てみると、バロック音楽は音の美しさを完全に表現し、一つ一つの音の独立を強調しています。バロック時代の音楽は、一種の「忘れられた音色」が奏でられ、心を静めて楽曲に集中していくと、心身ともに浄化されたような、清々しい気分になるでしょう。(完)

(翻訳編集・天野秀)