伝説の道士 葛玄の不思議な力(1) 死んだ魚を生き返らせる

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火を吐き、死んだ魚を生き返らせたり、弦の振動に合わせて蜂を踊らせることができるなど、葛仙翁と呼ばれる葛玄は、修行中に数々の奇妙で並外れた能力を発揮し、人々を感服させた。

三国時代、呉の道士である葛玄は、幼い頃から賢く、僧侶であった左慈から仙経「九丹金液仙経」を教わった。

葛玄は病気を治すのが得意で、何年も飢えをしのぐこともできた。 まだ燃えている薪の上に座っても、服や帽子が燃えずに済んだ。また、酒を一杯飲むと、深い池の中に入って横になり、酔いが覚めてから水中から出てくるが、濡れてはいなかった。また葛玄は五経の知識が豊富で、それについて語るのも好きだった。

数十人の若者たちが葛玄に同行しており、彼らと船に乗っていたが、若者たちは葛玄の道具の中に隠された何十枚ものお札(ふだ)を見て、このお札は効くのか?どんな功能があるのかなどと尋ねた。 

すると葛玄は、「このお札で何ができるかな?」と言った後に、一枚のお札を取り出して、川に投げ入れると、お札は流れていった。「どうだ」と葛玄が振り返ると、見ていた青年は「私が投げてもそれと同じことができる」と言った。

すると葛玄はもう一つのお札を川に投げ入れた。するとお札は流れに逆らって上流へと進んでいった。 

「これはどうかな?」と葛玄がもう一度振り返ると、青年は「これはどうしたことだ??」と言った。

さらに葛玄はもう一つのお札を取り出して、川に投げ入れた。お札は川の中でじっと動かずに、しばらくすると、下流に行くはずの水が上流に流れ、上流に行くはずの水が下流に流れた。その後、この三つのお札を合わせて葛玄は持ち帰っていった。

あるとき葛玄は、水辺で魚を買う男を見て、「この魚を川に持っていき、川の神様のところに行かせたいが、どうだ?」と尋ねました。男は不思議そうな顔をして「魚はもう死んでいるのに、どうして川の神のところまで行くことができるのか?」と言いました。

葛玄が「そんなことはどうでもいいのだ」と言うと、仕方なく魚の持ち主は死んだ魚を葛玄に渡した。すると葛玄は魚の腹に「丹書」と書いた紙を入れ、川に投げ入れた。しばらくすると、魚は川の水面を飛び跳ねて泳ぎ、青い色の本を吐き出すと、まるで木の葉のように泳いでいった。

客が来ると、葛玄はよく挨拶に出かけたが、座敷の席にはもう一人の葛玄がいて、客人と話をしていた。 こうしてお客さんを出迎え、見送っていた。

寒くなると葛玄は客に「私は貧乏暮らしなので、皆さんに暖をとるための火を焚くことができない。だから私が火を焚くことをお許し下さい」と言うと、葛玄は口を開け息を吐くと、何とその口から火が出て、しばらくすると部屋は暖かい空気に包まれた。客はギラギラとした暑さではなく、穏やかな陽の光を浴びることができたのだ。

またある時、葛玄が客と向かい合って食事をした後、口をすすぐと、口の中のご飯がすべて数百匹の大きな蜂になり、音をたてて飛びだした。蜂たちは人間のように弦楽器のリズムに合わせて踊ることができ、また葛玄の指示で止まることができたという。

(翻訳・微宇)