「寝ても疲れがとれない」慢性疲労の悩みはツボ押しで解消(2)

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疲労回復のツボ押し

漢方から見た慢性疲労は、上記のような3種類に分けられますが、臨床上では「気陰両虚、虚実夾雑」つまりその3種の病状が混じっている人が多いものです。

漢方医は、どの病型が比較的突出しているかを判断して、治療方法を組み立てていきます。慢性疲労の場合、漢方医院では、生薬(漢方薬)を処方する場合が比較的多いと言えます。

薬による治療のほか、患者は自分で日常生活を調整するとともに、以下に紹介するツボ押しやマッサージで疲労体質を改善することができます。穴(けつ)はツボを意味します。

まず、首の風池(ふうち)から肩の上の肩井(けんせい)まで、ツボを押しながら、ひろくマッサージします。

風池は両耳の後ろ、髪の生え際すぐ上のくぼみにあります。肩井は、首のつけ根から肩先までの中間に位置します。

首の後ろの風池から肩井まで押すと、疲れが取れます。(健康1+1/大紀元)

 

実症(実証)の患者は、肩凝りがとくに多く、特に肉体労働をする人は風池から肩井までの部分に疲労がたまります。ここをやや強めにマッサージすると、脳圧がすっと下がる感じがして非常に気持ちが良く、疲れが取れます。

虚症(虚証)の患者にも、このマッサージ法を用いてリラックスさせることができます。ただし、力加減は軽くしてください。虚症(虚証)の患者の場合、マッサージで力を入れすぎると、マッサージ疲れを起こして、かえって不快になります。

このような患者は、肩のほかに、手の合谷(ごうこく)のツボを押すと気を補う効果があり、虚弱体質を改善することができます。合谷のツボは、手の親指と人差し指の骨の接合部で、人差し指側のくぼみにあります。

虚症の患者は、合谷を押して気を補い、虚弱体質を改善することができます。(健康1+1/大紀元)

 

体質に合わせた食事も大切

疲労回復の食事については、以下のような点に注意してください。

実症(実証)患者の場合、焼いたり揚げたりした食べ物、辛いものなどの刺激物、飲酒は、いずれも慢性疲労の改善には適していません。

これらの食物は、熱やのぼせを促進して、患者の症状を悪化させる可能性があるからです。これら以外の食物であれば、バランスよく栄養摂取することで疲労回復効果があります。

では、虚症(虚証)患者には、どのような食物が薦められるでしょうか。

漢方医学では、赤い肉(牛肉・豚肉)は血を補い、白い肉(鶏肉・海鮮)は気を補うとされています。そのため、気(エネルギー)が不足している虚症患者には、適量の鶏肉や魚介類が適していると言えます。

特に、陰虚および血虚患者の慢性疲労を解消するには、ユリ、ヤマイモ、キクラゲなどの「陰を補う食物」をとることが薦められます。

血虚の人は、ナツメ、クコ、当帰(トウキ)など補血の薬膳を食べると良いでしょう。これらの薬材や食材はスープにするのが一般的で、他の多くの料理にもよく合います。

陰虚の人は、キクラゲやヤマイモなどの「陰を補う食物」を食べると良いでしょう。(Shutterstock)

 

「心に線を引く」ことも必要

心の悩みが原因となって体に疲れが来たら、「心に線を引く」こともしてみましょう。

その悩みの元は、自分のことですか、他人のことですか。
おそらく、「他人の誰かと自分との関係」のなかで悩んだり苦しんだりして、健康を害しているのではありませんか。だとしたら、他人が外的な原因になっているのかもしれません。

民安漢方医院の院長、李艾玲氏は「私が臨床で診た患者は、他人のことが原因で悩んでいる人が多いです」と述べます。このような患者は中高年の女性に多く、息子や嫁はどうか、孫や夫はどうかなどで自分が必要以上に悩み、虚弱型の慢性疲労になっているケースが多いと言います。

そこで李艾玲氏は、このようにアドバイスします。
こちらがいくら悩んでも、他人を変えることはできません。ならば、悩みを自分で抱え過ぎないため、自分と他人との間に「心の線」を引いたほうが良い場合もあります。「これは私にはどうにもならないし、私のせいではない」と考えて、問題を整理するとともに、悩みを意識的に自分から遠ざけてみるのです。

これは「自分の健康を守り、また体調不良を改善する一つの方法として有効です」と李艾玲氏は言います。

(翻訳編集・鳥飼聡)

蘇冠米