珍しい髪の病気の男の子が周りをハッピーに

新しく赤ちゃんが産まれると、家庭に多くの笑顔が溢れます。米国のある男の子の赤ちゃんは、その「ユニーク」な型がネット上で話題となり、多くの人に笑顔を届けています。

ジョージア州ロズウェル出身のカトリン・サンプルズさんと夫のケイレブ・サンプルズさんには、2人の男の子がいます。 末っ子のロックランくんはまだ17カ月で、ぽっちゃりした小さな顔に、潤んだターコイズブルーの瞳がかわいらしく目を引きます。

しかし、最も目立つのは彼の爆発したような髪です。 明るいブロンドヘアーは頭全体に放射状に広がっており、遠目ではふわふわの綿毛のように見えます。 実は、ロックランくんは「アンコンバブル・ヘア・シンドロームUHS)」という、毛髪の構造上稀な異常を起こす病を患っているのです。

この遺伝的な疾患は、通常3歳から12歳の子供によく見られ、髪は銀色、または麦わら色で、色調は淡く、乾燥の影響で癖がついていて、櫛でとかすのが非常に難しいのが特徴です。 顕微鏡で見ると、毛の一本一本が、一般的な円形や楕円形ではなく、三角形やハート型になっています。

(可愛いロックランくんの画像はこちらから)

ロックランくんは、髪がツンツンしていて、セットに時間がかかってしまいますが、どこに行っても注目の的です。

母親のカトリンさんは大紀元時報に、「ロックランの髪は人を一瞬で笑顔にする!」「彼はどこに行っても人々に喜びを与える能力を持って生まれてきたのです 」と語っています。 また、人々は彼の髪が気になり、触ってもいいかと聞いてきたりしたと言います。

実は、ロックランくんが生まれた当初は、普通の黒髪でした。しかし、成長するにつれて、黒い髪が抜け始めたのです。
生後6カ月になると、突然髪の毛の色がホワイトゴールドになり、ふわふわとカールしたぬいぐるみのようになりました。そして生後10カ月くらいになると、ブロンドヘアーが頭頂部からまっすぐ立ち上がり、まるで陽の光を浴びた綿毛のようになりました。そのため、常に注目を集め、何か病気ではないかとさえ疑われるようになりました。

両親も異変に気づき、小児皮膚科に連れて行き、毛髪サンプルを分析した結果、極めて珍しい「UHS」と診断されました。 その後、カトリンさんは、この疾患の発症率は極めて低く、現在までに世界で100例ほどしか報告されていないことを知りました。

しかし、幸いなことに、この症状はロックランくんの髪にのみ影響し、体の他の部分は健康的に成長を続けています。

カトリンさんは、「彼の髪は柔らかくてもろく、成長が非常に遅いことが分かりました。また、彼の髪は、思春期になると状態が良くなるか、完全に治るそうです 」と言っています。

症例が少ないため、カトリンさんもほとんど情報を得ることができませんでした。 しかし、その後、同じような症状に苦しむ子供を持つ親と接触することになりました。

その状況を知ったロックランさんの父、ケイレブさんは、インスタグラムに「Uncombable Locks」というページを開設しました。夫妻はロックランくんの写真を投稿し始め、ネット上で「喜びを広めよう」と同時に「UHS」の認知度を高めてもらいたいと思いました。 ロックランくんの写真によって、確かにインターネット上で多くの笑みがこぼれています。

「さらに疑われるケースを見つけ、世界各国の家庭に連絡をしました。保護者は、気づいていないだけで、自分の子供もこの種の病気にかかっているのかもしれないと言います」

「私たちが聞きたくないのは、可哀そう!という言葉です。私は残念だという気持ちが全くないからです。 彼の髪は一種の祝福だと思っています。 二人の息子には、本当の自分とその特徴を誇りに思うように教えています」とカトリンさんは言いました。

(翻訳者・李明月)