脳卒中蘇生術の成功率は40%以下? これらの野菜は、血栓を減らすのに最適

アブラナ科の野菜が脳卒中を予防することはよく知られていますが、研究者は、あまり知られていない、いくつかの野菜が脳卒中のリスクを軽減し、脳卒中の症状を回復させる可能性があることを発見しました。

ブロッコリー、芽キャベツ、カリフラワー、キャベツなどのアブラナ科の野菜に含まれる化学物質「イソチオシアネート」が、脳卒中のリスクを減らすのに有効であることが、2022年8月にシドニーにある心臓研究所HRI(Heart Research Institute)の新しい研究によって明らかにされました。 ブロッコリー、芽キャベツ、カリフラワー、キャベツなどのアブラナ科の野菜に含まれる化学物質であるイソチオシアネートは、脳卒中の最も多い原因である有害な血液凝固の発生を抑える可能性があるとされています。

脳卒中は、血栓ができたり、脳への血液供給が断たれたりして、脳細胞に酸素や栄養が行き渡らなくなり、脳細胞が死んでしまうことで起こります。

シドニー大学心臓研究所の心臓血管部門の責任者である劉旭宇氏によると、前臨床試験の動物実験では、ブロッコリーと芽キャベツを与えた実験動物の動脈流量が2倍になったことから、これらの野菜は脳卒中を避けるのに役立つかもしれないとのことです。

HRIによると、毎年55,000人近くのオーストラリア人が脳卒中を発症しており、そのうちの80%は予防が可能であるとしています。 研究者によると、1990年代以降、治療の進歩はあまりなく、脳卒中の臨床治療薬は1つしか承認されていないそうです。

「脳卒中に対する唯一の治療法は組織型フィブリノゲン活性化薬ですが、脳卒中発症後4.5時間以内に投与する必要があり、これは非常に限られた時間で、地方や遠隔地では困難です」と劉旭宇氏は述べています。劉氏は、正しい時間内に薬を投与しても、成功率は40%以下だと言っています。

上記のアブラナ科の野菜は、外傷に対する身体の正常な凝固保護反応に影響を与えない天然成分ばかりで、副作用もありません。

次のヒト臨床試験では、脳卒中治療に必要な分子を配合したドリンクミックスを作ることを検討する予定です。
 

塩と胡椒で味付けした自家製のロースト芽キャベツ。 (Shutterstock)

心臓に良いものを食べて脳卒中を予防しよう

食品を薬として利用する歴史は古いです。 現代医学は病気そのものに焦点を当て、医学生は学校で何年もかけて病気の生体や状態を研究しますが、伝統医学や古代医学では薬としての食がカリキュラムの主要な部分を占めていたのです。

また、最近の多くの研究により、ケール、ほうれん草、ブロッコリー、豆苗などの緑の葉の食材が認知症のリスクを低減すること、ターメリックが腫瘍細胞を殺すこと、ブルーベリーが心臓病や精神疾患を予防することが明らかにされています。

この記事はThe Epoch Timesに掲載されたものを、The Epoch Timesの許可を得て中国語、日本語で転載・翻訳したものです。

(翻訳編集:里見雨禾)