進化論―ひとつの誤った信仰(5)

(続き)
地球上において、このような周期的な災難と異変を証明する根拠は多いです。シベリアの凍土の中に、多くの凍った哺乳動物の遺骸が発見されました。
そのうち、完全な遺骸もあり、樹に挟まって砕けた遺骸もあります。遺骸の胃袋を検査したところ、食べたばかりのまだ消化されていなかった草さえ入っていました。

つまり、動物たちの遺骸がこの事実を語っているのです。
それは、「当時、そこは温暖なプレーリー(草原・サバナ・低木からなる生態系)であったが、ほんの短い時間に壊滅的な災難が発生した」ということです。これについて、「ポールシフト仮説」の支持者であるチャールズ・ハプグッド教授は「短時間で大陸プレートが何千マイルの距離を移動し、シベリアを現在の位置まで持ってきた」と考えました。もちろん、これは他の大異変を起こさせた原因とも考えられます。

チャールズ ハプグッド教授は、1532年にオロンテウス・フィナエウスが史料に照らして描いた世界地図を発見しました。この地図に表記されている氷層の下にある南極と、現代、測定した南極氷層の下の地層を比べたところ、両者は驚くほど類似しています。更に1513年コンスタンティノープルでは、ピーリー・レイースが史料を総合して描いた、アフリカと南アメリカの海岸地図と南極地図が発見されました。地図の精度は0.5経度までに至り、人類が初めて海上で位置確定ができたときより250年も早かったのです。明らかにそれは前期の人類文明の遺跡であり、当時、南極はまだ氷雪に覆われていなかったのです。

3.人類は過去を忘れた

ここまできて、誰が進化論信仰を維持しようとするのでしょうか? 
実は、今日多くの理性ある科学者が、進化論は証明できない信仰であることを既に認めています。しかし、進化論に取って代わる理論が現れて来なければ、自分の名誉を傷つける恐れがあるため、現在のまま進化論を維持するしかないのです。多くの科学者は、進化論研究に何十年も努めました。しかし研究が進めば進むほど、進化論の誤りが見つかりました。その中で、ニュートンとアインシュタインのように、最終的に悟りに至り、宗教の中から答えを探そうとした科学者も少なくはありません。更に、ニュージーランドの遺伝学者ミシェルデントンが彼の著作の中で「ダーウィンの進化論は二十世紀最大の嘘だ」と、進化論をはっきり否定しました。

進化論は生物学を完全に間違った方向へ導いただけではなく、心理学、倫理学及び哲学など多くの領域、更に厳しく言えば人類文明の発展を間違った方向へ導いたのです。

進化論が人類文明にもたらした潜在的な災難は大きいです。

1).人々に宗教や道徳的善悪観を詐欺と認識させ、精神的なよりどころや道徳的制約を破壊する。
2).弱肉強食、適者が生き残るような選択論、競争の中であらゆる手段を利用して自己を発展させることなどを人々に教える。
3).反伝統、反正統的な変異は更なる進化、更なる良い結果をもたらすと人々を信じさせようとする。
4).人間は動物の後裔であり、人間の本性は動物本能に由来すると人々を信じさせる。欲望は人間の最も本質的な本性であり、それは進化によって得られた最も良い本性であると西洋の心理学に影響を与える。そして、科学上、物質主義の横溢や倫理の堕落に対する制限を解き放った。

このような宣伝は既に社会のあらゆる側面に満ち、現代社会の全てに浸透し、潜在的に人類の道徳の堕落を促進させました。
人間は自己を進化させることに専念し、自己を放任して発展させる一方、激しい競争と不安の中に生き続けるために、更に利己的になってしまい、私的な欲望が満足されないときは、各種の不道徳な行為と犯罪が続々と登場して来ました。

そして、互いに理解と信頼を失い、社会に安心感がなくなってしまったのです。一時的な享受と栄耀は、「道徳の堕落、心理の歪み、利欲の貪り、生活水準の両極化、怪病の氾濫、際限のない競争、社会の歪んだ発展、資源の滅失、環境の汚染、戦争の苦しみ」等、呼び戻せないこれらのことと、取り替えてしまいました。

4.進化論という迷信を取り除き、隠された真実の歴史に直面すべき

無数の輝かしい文明が消失した現在、残るのは僅かな遺跡だけです。我々の記憶の中に残ったのは、アトランティスが海底に没したというプラトン時代の伝説しかありません。エジプトのピラミッド、ボリビアのティワナク古城、ペルーのサクサイワマン城郭などの巨石傑作にみられる、天文、建築、冶金などのあらゆる技術は、我々の現代文明を超えたある文明を代表しています。

彼らが残した遠い時代の伝説や世界各地の伝説は、文明の壊滅原因と驚くほど一致しているのです。今日の我々は古人の啓示を忘れ、進化論を論拠にして、古人は愚かだと断定しています。

一冊の『転法輪』によって、進化論への信念と進化論と矛盾する多くの事実との間で迷っていた私は、硬直した思惟の枠から飛び出し、進化論の錯誤に気づき、上記の認識に至りました。

(完)
 

曹凱