へ理屈をこねる【1分で読める故事成語】

「へ理屈をこねる」とは、すじの通らない、自分勝手ないい分を言うことです。

高陽応は戦国時代の宋の国の大夫(たゆう/貴族)で、人と弁論することを好みます。理にかなっても、筋が通ってなくても、強弁したがります。
ある日、高陽応は家を建てようとしました。ある熟練の大工が建築材料を見て、「これらの湿った木材では、すぐにひび割れし、長持ちしません。木材が完全に乾いてから立てたほうが良いです」と進言しました。

しかし、高陽応は反論しました。
「そうではない。湿った木材のほうが重く、深く地面に突き刺さり、屋根もしっかり支えられる。今のうちに建てて、何日かして瓦が乾き、骨組みにかける圧力が減るので、どうして倒れるというのだろうか」

仕方なく、大工は高陽応の意思にしたがって家を建てました。案の定、間もなくして、家が崩れたのです。

――正見ネットより転載

(翻訳編集 天野秀)

唐蓮