柿は寒露に赤い皮

寒露（今年は2023年は10月8日から10月23日）の後は柿の美味しい季節です。 柿はとても甘くて美味しく、その色は黄金色で、蘇軾（そしょく：中国北宋の政治家、文豪、書家、画家）も「黄金の衣よりも美しく、玉液よりも甘い」と褒めずには いられませんでした。 柿は美味しくて価値が高いだけでなく、非常に栄養価が高く、さまざまな健康効果があります。 しかし、柿は他の果物よりもタブー視されている傾向があります。

柿は中国で何千年も前から栽培され、果実としても薬としても、伝統的に薬用と食用の両方に用いられてきました。 『本草綱目』によれば、柿には胃を開き、腸を収縮させ、痰を取り除き、渇きを癒し、解毒し、心肺を潤す作用があるといわれています。

西洋の栄養学から見ると、柿にはビタミンA、ビタミンC、カロチン、ビタミンB3、ビタミンB6のほか、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、リン、亜鉛などのミネラルや水溶性食物繊維が豊富に含まれており、これらの栄養素は人体にさまざまな滋養効果をもたらします。

ビタミンCはリンゴの10倍 　柿の4つの健康効果  

1.抗酸化 心血管疾患の予防

柿はビタミンCが豊富で、その含有量はキウイフルーツよりも多いのです。 柿のビタミンC含有量は100gあたり75.9mgと高く、これはレモンの2.2倍、リンゴの10倍以上です。 そのため、柿には強い抗酸化作用があり、細胞をフリーラジカル（酸化）から守り、動脈硬化、心血管疾患、ガンを予防することができます。

2.目の保護

ミカン科の果物である柿には、ビタミンAとカロテンが多く含まれており、ドライアイ、夜盲症、白内障などの眼病を予防する効果があり、視力と目の健康に非常に有益なのです。

3.肌に栄養を与え、白くする

カロテンが豊富な柿は肌に潤いを与え、ビタミンCはフリーラジカルによるダメージから肌を守り、美白効果があります。

4.便秘を改善し、腸の健康を促進する

柿はペクチンが豊富で、ペクチンは水溶性食物繊維の一種で、腸の蠕動運動を促進し、腸内細菌の組成を調整し、緩下作用があり、便秘を改善することができます。

干し柿はより効果的

干し柿は、柿の皮をむいて干したもので、外側に白い霜の層があるので、「白柿」とも呼ばれ、白い霜の層は「柿霜」と呼ばれます。

柿を干し柿にすると、「本草綱目」には：白柿は、甘くて平らな香り、脾臓と気を強化し、のどの渇きを癒すために痰を排除し、嘔吐の治療、心肺を潤すだけでなく、疲労の不足を補うとあります。

特に白柿の霜の外側の柿霜は、現代人はしばしばデンプン、防腐剤やカビと間違われますが、実際にはそうではありません。 柿霜は柿の “エッセンス “であり、治療効果があり、「本草綱目 」は、「心肺、熱、喉の渇き、痰、咳、喉の治療を明らかにする 」ことができると書いてあります。
 

新鮮な柿に比べ、干し柿は製造過程でビタミンCが失われますが、食物繊維は2倍で、カロリーも高いです。 ビタミンCの補給が必要な人は、生の柿を食べると良いでしょう。

干し柿のレシピ：干し柿粥

漢方医の林貴氏は、干し柿のレシピ、脾臓と肺、収縮腸止血効果の非常に簡単なレシピを導入し、嘔吐血、乾いた咳喀血、長い下痢血、尿中の血、痔の血や他の出血性疾患の欠乏に適用されると紹介しています。

【干し柿粥の作り方】

1.材料：干し柿2～3個（皮をむいて小さく切る）、米100g。
2.実践：同じように粥を作り、氷砂糖や白砂糖で味付けして食べる。
3.胃の風邪を引いた高齢者は服用しないでください。

柿を食べるのに適さない人は？

漢方医の林桂氏は、次のような人は柿を食べてはいけないといいます：

1.糖尿病患者は柿を食べてはいけません。

2.胃腸の弱い人、下痢気味の人は柿を食べてはいけません。

3.陣痛中の女性は柿を食べてはいけません。

4.慢性胃炎、消化不良、胃機能が低い人は柿を食べてはいけません。

5.透析患者は注意して食べるべきです。

柿は落花生や牛乳と一緒に食べてはいけません。

柿の食べ合わせタブーといえば、真っ先にカニが思い浮かびます。漢方的に見ても、西洋医学的に見ても、柿はカニと一緒に食べてはいけません。 西洋医学的には、柿はタンニンを含み、カニは高タンパク食品に属し、タンパク質がタンニンと出会い、凝固してブロック、すなわち「柿石」となり、嘔吐、腹痛、下痢などの症状を引き起こします。

実は、カニだけでなく、次のような食べ物と柿を一緒に食べると、胃に柿石ができ、同時に食べられません：

1.エビ、カニ、魚、貝類などの高タンパク食品と同時に食べてはいけません。

2.牛乳、豆乳などの高タンパク食品と同時に食べられないです。

3.落花生など胃酸を多く出す食品とは一緒に食べられないです。

4.また、柿は空腹時に食べてはいけないです。