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退職後の支出術

なぜ退職後に贅沢をするのが良いのか

退職後にたまに良いものを買うことと、無計画に不要なものに浪費することには、大きな違いがあります。しかし、多くの退職者はこの2つを混同してしまい、まるで「ケチ」になったかのように、生活必需品以外にはほとんどお金を使わず、必死に貯金を続けてしまう傾向があります。実際には、経済的に余裕がある場合でも、退職後に支出を減らす人は全体の25%にのぼります。

もちろん、固定収入がある場合、しっかりとした財務管理が非常に大切です。ただし、財政の安全を損なうことなく、自分にちょっとしたご褒美を与えることは、より賢明な選択でもあります。これは単なる家計の計算ではなく、「お金がなくなるかもしれない」という恐れや、「自分にはふさわしくない」といった不足感から抜け出すための、意識の転換が求められます。

退職後、いつ思い切ってお金を使うべきか?

退職後の生活は、極端に保守的に節約ばかりする必要はありません。以下は、退職後に思い切ってお金を使ってよい理由です。

1)高品質なテクノロジー製品は高価なことが多い

退職後のライフスタイルによっては、さまざまなテクノロジー製品に興味が湧いてくるかもしれません。たとえば、趣味のためにノートパソコンやスマートフォンが必要になり、最新のiPhoneを検討することもあるでしょう。頑丈なケースで落下や衝撃からiPhoneを守ることはできますが、それでも本体の購入には約20万円かかります。

とはいえ、長期的に見れば、数年間使えるスマートフォンに20万円をかけるのは賢い投資です。AppleのOSはおおよそ8年間アップデートされ、その後も問題なく使い続けられます。

必ずしも最新・最高スペックの製品を選ぶ必要はありませんが、必要な機能を備えた良いものを選ぶ方が結果的に役立ちます。安さだけを追い求めて使いにくい製品を選んでしまっては、節約の意味がなくなってしまいます。

2)家の中で快適に過ごすことはとても大切

退職後は家で過ごす時間が増える人が多いため、快適な家具に投資することには大きな価値があります。各部屋の家具の状態を見直し、必要であれば改善しましょう。特にベッドの快適さは、生活の質に直結します。マットレスパッドで対応できる場合もありますが、ベッド自体が劣化しているなら買い替えも検討しましょう。

長年使っているソファが不快なら、思い切って新しくするのも良い判断です。快適な住環境は、日々の満足感を大きく高めてくれます。

3)自分の幸せのためにお金を使う価値がある

ある調査では、幸せな退職者のうち63%が趣味を持っているとされています。趣味は生活の満足度と密接に関係しており、退職後は時間に余裕ができるからこそ、好きなことに打ち込むチャンスでもあります。自分自身の幸せを後回しにする必要はありません。

多くの趣味には、ある程度の費用がかかります。たとえばバードウォッチングなら双眼鏡、ハイキングなら良い靴やウェアなどが必要です。必要な道具や教材に投資することで、趣味をより深く楽しむことができます。

4)時間は思い出をつくる

お金で幸せは買えませんが、一生の思い出をつくることはできます。孫と一緒に遊園地や映画に行ったり、イベントに参加したりするのも良いでしょう。

節約のためにこうした活動を控えてしまうと、大切な人と一緒に思い出をつくる機会を逃してしまいます。過度な貯金や節約は、自分や家族の貴重な思い出を奪うことにもなりかねません。

5)生活費に問題がなければ、なぜ使わないのか?

基本的な生活が満たされていて、余裕のあるお金を使っても家計に支障がないのであれば、使わない理由はありません。賢いお金の使い方とは、常に節約することではなく、時と場合によって使うことです。経済的に余裕があり、欲しいものがあるなら、思い切って購入しましょう。飽きたらネットで売ることもできます。

6)美味しい食事にはお金をかける価値がある

レストランでの食事は、もっとも有意義なお金の使い方の一つです。美味しい料理を楽しみながら、親しい人との交流もできます。アメリカでは、一般的に年間3,639ドルを外食に使っているというデータもあります。退職後に節約のため外食を控えているなら、一度見直してみてはいかがでしょうか。

食事は特別な体験であり、人を集める力を持っています。科学的にも、食事はセロトニンやドーパミンを増やし、気分を良くすると言われています。健康的な食材も、気分を高める効果があります。

新しい料理に挑戦してみたいなら、退職後は絶好のタイミングです。新しい好物を発見し、家族と共有する喜びも得られるでしょう。

7)支出と遺産のバランスを取る

節約して家族の将来を守ることは素晴らしいことですが、自分を犠牲にする必要はありません。遺産が原因で家族が争うこともあり得ます。もちろん、家族に資産を残すことは大切ですが、信頼できるファイナンシャルプランナーに相談し、予算を立てて「自分が安心して使える金額」と「家族に残す金額」とを明確にしておきましょう。

8)お金を使って人生を楽しむ

退職後、特に欲しいものがなければ無理にお金を使う必要はありません。シンプルな生活に満足できる人も多いでしょう。ただし、貯金癖やお金を使うことへの不安から、必要以上に我慢するのは避けましょう。無駄遣いでなければ、余裕のあるお金は使っても問題ありません。

欲しいものがあれば、思い切って使って、退職後の生活をより楽しいものにしましょう。お金で幸せは買えませんが、生活を豊かにする手段にはなります。
 

退職後、いくら使えるのか?

自分の財務状況を正直に評価し、どれだけ自分や家族のために使えるかを判断しましょう。現在の消費習慣で基本的な生活が成り立ち、十分な貯金がある場合は、思っているよりも多く使えるかもしれません。もし生活に余裕がない場合は、大きな支出は計画的に行うことが大切です。

支出を記録し、収入と比較してどれくらい余裕があるかを確認しましょう。貯金や純資産が定期的に増えているようであれば、基本的な生活以外にも使える余地があります。テクノロジー製品や家電、快適な家具、美味しい食事、旅行など、さまざまなものが退職後の生活をより豊かにしてくれます。

守銭奴のようにお金を使わずに退職生活を送る必要はありません。お金は使うためのものであり、単なる道具です。もし追加の支出を毎月の予算に組み込んでいないのであれば、調整して欲しいもの・必要なものを購入し、退職後の生活をより楽しいものにしましょう。

本記事「Why Splurging in Retirement Is a Good Idea」は、Dueウェブサイトに掲載されたものであり、大紀元時報の許可を得て転載しています。

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本記事は著者の見解や主張を述べたものであり、一般的な情報提供を目的としています。投資、税務、法律、財務計画、不動産計画、その他個人の資産運用に関する助言や勧誘を目的とするものではありません。大紀元は、記事内容の正確性や最新性について一切の保証をいたしません。

(翻訳編集 里見雨禾)