インタビュー

ゼロから億万長者へ、贅沢には無頓着 「カレーハウスCoCo壱番屋」創業者・宗次德二氏(1)

2017/04/15 06:00

 ギネスブックに「世界で最も展開規模の大きなカレーチェーン」と登録されている「 カレーハウスCoCo 壱番屋」(以下、ココイチ)は、名古屋で宗次徳二氏が1978 年に創業した。ルーの辛さやご飯の量、トッピングを顧客好みに選べるカレー店として、日本全国のみならず米国、中国、台湾、韓国、タイなど海外へ店舗を広げている。

 宗次氏が引退するまでの 22 年は連続で増収増益、2003年に浜島俊哉社長へ後任後も、その勢いを継続させた。調査会社・フードビジネス総合研究所の「2016 年外食上場企業」ではトップ 25 に入る。

 宗次氏は経営者時代、「のんびり贅沢」とは対局の位置にある「現場で最前線」であり続けた。「人脈づくりの社交」「体面づくりの高級車や高級時計、オーダーメイドのスーツ」「国内外に別荘」。こうした一流企業家のステータスと呼ばれるものには無頓着だった。経営者時代から引退後の現在にいたるまで、ほぼ無休で一日 15 時間働き、向き合ったのは「お客様」だけといっても過言ではない、ストイックな現場主義。

 徹頭徹尾に仕事一貫をやり遂げた強靭な精神力の背景には、壮絶な少年期の体験がある。大紀元はこのたび、名古屋市内で宗次氏にインタビューした。

精神を強靭なものにした幼少期の極貧生活

 宗次氏は 1948 年、石川県に私生児で生まれ、孤児院で育った。3 歳から養父母に預けられるも、養父はギャンブル狂で家に居らず、愛想をついた養母も蒸発。食事は自ら工面した。家賃滞納でアパートを転々とし、夜はろうそくの明かりで過ごして、自生する雑草を食べて飢えを凌いだこともある。本人いわく「日本一」の貧困レベルであり「家族の愛情ゼロ」という過酷な環境を生きぬいた。

 それでも「お金持ちになりたい」という野心を抱くことはなく、不遇だとも思わなかったという。贅沢することに執着はない。選択肢のない少年時代で、幸不幸を超越した、ただ生き抜くために厳しい現実に立ち向かう強さが培われた。

 壮絶な少年期を経て青年時代へ。精神の屈強さを見い出されて地元開発業、大和ハウス、不動産屋で経験を積んだ。いっぽう、「お客様の喜び」をより実感できる飲食業に取り組みたいと考え、25 歳、夫婦で名古屋郊外にて喫茶店を始めた。

着実な目標をクリアし続ける ヒントは「お客様のファンレター」

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