「誕生時にスイッチされた」DNAテストで判明 72歳の女性ふたり 

人間は生まれた時から、自分では決められない要素に縛られています。性別や容姿、能力だけでなく、家庭環境もしかり。病院手違いにより、別の人生を歩んだ女性たちにとって、それは紛れもない現実でした。

アメリカに住むデナイス・ジュンスキさん(Denice Juneski)とリンダ・ジョディーンさん(Linda Jourdeans)が生まれたのは、米ミネソタ州にあるベセスダ病院。31分違いで生まれた二人は、ともに愛らしい女の子でした。

 

(KARE 11/ Screenshot)

しかし、何かの手違いがあったのでしょう。二人はそれぞれスイッチ(交換)されたまま退院し、別の家族の中で育ちました。

温かい家族に囲まれながらも、どこか自分だけが浮いていると感じていた二人。髪や目の色だけでなく、気質や趣味も一人だけ違う。心の隅にあった違和感の理由が明確になったのは、72歳になってからでした。

「時々、私は家族に馴染まないという感覚がありました」と話すデナイスさん。「私は他の人生を歩むべきだったんじゃないかってね」

 

デナイス・ジュンスキさん(KARE 11/ Screenshot)

きっかけは、デナイスさんが受けたオンラインのDNAテスト。彼女のDNAは家族のどの人ともマッチせず、ふと「誕生時にスイッチされた」という考えが頭をよぎりました。

その後、デナイスさんのDNAレポートをリンダさんの姪が発見し、リンダさんもDNAテストを受けることに。すぐに、二人がお互いの家族に引き取られていたことが判明しました。衝撃的な事実である一方、長い間感じていた疑問が解けた瞬間でもありました。

 

リンダ・ジョディーンさん(KARE 11/ Screenshot)

米番組のインタビューに対し、「(この結果は)、贈り物だと思っています」と話すデナイスさん。

心から同意しながら、「新しい友人ができたようです」と話すリンダさん。

スイッチが起こった原因について、病院を追及するつもりはなく、今は淡々と事実を受け入れ、流れに身をまかせたいと話す二人。老人ホームにいるデナイスさんの生母を含め、お互いの家族と会いながら、交流を深めているそうです。

(翻訳編集・郭丹丹)