THE EPOCH TIMES

粉ミルクから「コンドーム」が出た? 服用女児に発疹、メーカー側は責任認めず

2012年03月27日 09時39分
 【大紀元日本3月27日】乳幼児用粉ミルクをはじめ、多くの国産食品の安全性が疑問視されている中国。ところが今回は、米国メーカーによる粉ミルクのパッケージ内から避妊具のコンドームが出てきたとして、再び消費者の注目をあつめている。メーカー側は、そのようなことが起きる可能性はないと主張し、責任を認めていない。地元メディア・東方ネットが3月16日に伝えて以来、中国国内では同事件の関連報道が続いている。

 なんで粉ミルクから「コンドーム」?

 今回、コンドームが出てきたとされている粉ミルクは、アボット・ラボラトリーズ社(Abbott Laboratories、中国名・雅培)の400グラム入りの「雅培金装幼児喜康力」という製品。

 浙江省杭州市在住の李さんが2月29日に市内の店で購入したもので、厚紙製の外箱と内側のフィルム袋で包装されている。パック外側に刻印された製造日は2011年3月13日、消費期限は2年。製造番号にも異常はなかったという。

 李さんは、購入したこの粉ミルクを3月1日から使い始めた。同月12日、いつものように、13カ月になる娘に与えるため、粉ミルクを溶こうと計量スプーンですくったところ、粉ミルクの内側パックの中から、半分ほどに切れたコンドームが出てきたという。コンドームは、長らく粉ミルクにまみれていたためか、粉ミルクの色に「染まって」いた。

 粉ミルクの中から信じられない「異物」が出て以来、李さんは、その粉ミルクを娘に与えるのを止めた。振り返ってみると、娘は3月3日ごろから下痢をするようになり、顔には赤い発疹が出ていたという。当該の粉ミルクは、すでに5分の4ほど飲ませてしまっていた。

 李さんは、娘の体調不良の原因が、このコンドーム片と関係があるのではないかと見ている。「このコンドームが、もしや使用済みのものではないかと思うと、ぞっとする」と、李さんは語った。

 「異物混入、ありえない」メーカー側、声明で反論

 3月14日、李さんからのクレームを受けて、メーカー側の出先機関である雅培杭州販売事務所の担当者が李さん宅を訪れ、粉ミルクのなかの「異物」を確認した。ただし、細かい状況については、さらなる調査が必要であるとの見解を示した。

 取材した地元メディアの記者が、李さんの家から同事務所に電話で問い合わせたところ、次のような答えが返ってきたという。

 「なぜ粉ミルクのパック内から、このようなものが出てきたのか、当方としても理解に苦しんでいる。これまでに、このような事例はない」

 その上で事務所側は李さんに対して、購入した粉ミルクのパックを新品と交換させてもらうことを望んでいるが、粉ミルクと女児の病状との因果関係については、家族からの詳しい証明を提示してもらいたい、としている。

 この件が伝えられて以来、その関心の高さを示すように、中国のネット上には同事件の関連報道とネット・ユーザーからの様々な声が多数寄せられ、賑わっている。

 3月20日、メーカー側である雅培は、この一件に関して、次のような反論声明を発表した。

 「当社製品の生産システムの全てにおいて、他者が称しているような異物が混入する可能性は絶対にない。当社は今後、この件について徹底的に調査する。同時に、各方面に対して、当社の名誉を損なうような不誠実な言論を停止するよう求める」

 真相は不明、聞こえるのは民衆の嘆き

 アボット・ラボラトリーズ社は、米国の製薬会社で1888年の創業。医薬品、医療機器、健康食品などをメインに、世界中に現地法人を設けてビジネスを展開している。

 同社の中国語名「雅培」は、中国においても評価は高く、同社の粉ミルクは乳幼児をもつ若い世代の親の支持を集めていた。香港へ行って、同社の粉ミルクを大量に買い求める人も少なくない。ところが、この「コンドーム出現事件」以降、雅培は「最も劣った外国製粉ミルク」のレッテルを貼られてしまった。

 一方、中国国内で販売されている「雅培」の粉ミルクには、人気ブランドであるという一面とともに、消費者の声を聞かず、消費者権利の保護に反し続けてきたという正反対の一面があることも指摘されている。

 そのようなマイナス評価の背景として、メーカー側は「過去に異物混入の事例はない」としているが、同社の粉ミルクには甲虫や蝿、蚊取り線香の燃え残りなどの異物が、これまで複数回にわたって混入していたということが、中国国内メディアで伝えられている。

 いずれにしても今回のように、生産ラインと何の関係もない「コンドーム」が、スプレードライ方式による粉ミルクの製造過程で、内側のフィルム袋へ事故的に混入することは考えにくい。誰かが何かの目的によって故意に入れたのか、具体的な目的はない愉快犯なのか、あるいは「発見」そのものに再検証が必要なのか、現時点では明らかにされていない。

 中国国内のある人は、こう嘆く。

 「地溝油(廃油による食用油)、洗衣粉油条(粉石鹸でふくらませた長い揚げパン)、痩肉精(家畜の赤身肉を増量させる薬品)、メラミン入り粉ミルク、蘇丹紅鶏蛋(工業用染料で赤く染めた鶏卵)、大便水にひたした臭豆腐、毒饅頭(毒マントウ)、発がん性物質入りの米、漂白剤入りの小麦粉。パンの中から、なぜか出てきたのは刃渡り7センチの小刀に耐熱作業用の手袋。清涼飲料からは青蛙。ヨーグルトからはコンドーム。さて、一体何を安心して食べられるのやら」

(翻訳編集・牧)


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