元最高指導者江沢民氏 集団虐殺などで告訴相次ぐ

2015年06月08日 18時25分
【大紀元日本6月8日】中国司法当局が5月1日から「然るべき告訴は必ず立件する」という司法改革案を実施したのを受け、中国国内で「江沢民告訴ラッシュ」が起きた。弾圧されている伝統気功・法輪功の愛好者が各地の検察当局に訴状を送り、弾圧の発起人・主導者とされる元最高指導者・江沢民氏への刑事責任追及を求めている。

 法輪功の情報サイト「明慧ネット」によると、告訴の理由は「ジェノサイド(集団虐殺」「拷問」「職権乱用」「違法拘禁」などで、5月28日~30日の3日間でおよそ70人が「訴状を提出した」と同サイトに情報を寄せたという。

 国外の愛好者からも告訴されている。本サイトの取材を受けた日本在住の中国人女性愛好者(60代)は、訴状を中国司法当局に郵送したと話した。中国国内の労働教養所に2年近く収容され様々な拷問を受けたという彼女は2004年末ごろに来日、難民保護の申請は却下されたものの、定住のビザで日本に留まっている。

 厳しい報道規制下にある中国国内メディアは意味深な反応をみせた。中国国内人気ニュースサイト「財新網」は5月21日、「首脳を審判」と題する写真報道で、ユーゴスラビアの故ミロシェヴィッチ元大統領や、イラクの故フセイン元大統領など逮捕・収監された元独裁者たちを取り上げた。ネットユーザーから「意味深だ」「裏メッセージがある」「今後の展開に目が離せない」などのコメントが寄せられた。

 中国法曹界もこの動きに注目し、大紀元米本部は取材を行った。ある弁護士は「法輪功弾圧は江沢民派による第二の『文化大革命』である」と述べた。高官の汚職を告発したことで「国家機密漏えい罪」で3年の懲役刑を服した上海市元弁護士・鄭恩寵氏は「江沢民への弾圧責任追及は歴史の流れで必ず起きること」と述べ、中国の弁護士や法曹界関係者は江氏を国際裁判にかける準備を進めていることを明かした。

 同愛好者による江氏告訴はこれがはじめてではない。明慧ネットによると、弾圧開始直後の2000年8月、王傑さんと朱柯明さんは中国司法当局に訴状を提出した。2人は直後に逮捕され、王さんは2001年拷問により死亡、朱さんは懲役5年の実刑判決を受けた。

 法輪功サイドの発表によると、多くの国の愛好者が所在国の司法当局に江氏らを告訴または告発した。その中、アルゼンチン連邦裁判所は2009年12月、江氏と弾圧執行組織「610弁公室」の元トップ羅幹氏に「ジェノサイド」の容疑で逮捕状を発行。スペイン国家裁判所は同年11月、江氏ら中国政府高官5人を、「ジェノサイド」と「拷問罪」の容疑で起訴した。

 スペイン検察当局によるチリの故元軍事独裁政権指導者のピノチェト氏の訴追を成功させた弁護団メンバー、ベルギーの著名人権派弁護士ボージェル(G.-H.Beauthier)氏は大紀元の取材に「江沢民氏らを起訴する法的根拠は十分すぎる」などと語った。

 国内愛好者数が1億人に達していたとされる中国伝統気功の法輪功への弾圧は1999年7月から始まった。「当時の最高指導者・江氏が指導部内部の根強い反対を押し切って弾圧を発動し、江沢民派がこれまでの16年の間弾圧を執行してきた。大勢の愛好者が収容施設で殺された」と法輪功側は主張している。

 現時点において、中国司法当局は反応を示していないようだ。大紀元に寄せられた情報によると、一部の地区の郵便局などは「この種の訴状の配達業務を受け付けてはならない」との内部命令を受けている。

(報道・大紀元米本部取材班、翻訳編集・叶子)
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