シンガポールは法治国家?それとも独裁国家なのか?
【大紀元日5月5日】李光耀氏はシンガポールの首相に就任して以来、ずっと権力社会を作り上げることに力を尽くしてきた。シンガポールの法律はとても厳しく、いったん法律を犯すときわめて厳しい懲罰を受けることは周知のことである。ゆえにシンガポールは法治国家である、と外部は信じている。しかし実際のところはそうではないようだ。政府の関与のない情況の下では、司法機関は独立運営が可能だが、いったん李光耀氏が態度を表明すると、この時点で法律は彼の一言に全く及ばなくなるという。
例を挙げると、李氏親子は1996年の選挙で不正を働いた。当時彼らの指導下にあった人民行動党に勝算があると思われ、彼らは野党について全く眼中に置いていなかった。期間中、李氏親子は、人民行動党には何ヶ月もの選挙活動時間を与え、野党にはクリスマスから新年までの数日間の時間しか与えないというきわめてひどい条件を設定した。しかし李氏親子は野党の支持率の方が高く、通常の選挙では勝てないことに気がついた。そこで彼らは不法に選挙に介入したのである。
シンガポールの法律には、立候補者は“投票場所から200メートルの範囲内には近づいてはならない”と定められている。しかし呉作棟氏とその他の人民行動党のリーダーは公然と各投票所に現れ、しかも有権者と話し合いを交わした。これには票集めの疑いがあり、投票にも明らかに影響を与えた疑いが持たれた。野党が猛反発して警察側に訴えたが、検査署は彼らへの不起訴を決定した。検査総長の話によると、法令はただいかなる立候補者が“投票所の2百メートルの範囲内”に現れることを禁ずるものであって、「2百メートルの範囲」とは投票所の周辺から計算するので、投票所自身は含まないというのだ。呉作棟たちは投票所の中に現れたのだから、国会の選挙法令には違反していないとのことだった。ついふきだしてしまうようなでたらめな釈明が、 なんと検察総長の口から出たのである。