欧州憲法批准否決で、仏新首相にドビルバン氏

【大紀元日本5月31日】欧州憲法フランス全国民の投票によって否決された二日後、元仏首相ジャン・ピエール・ラファランはシラク大統領に解任され、元内務部長ドミニク・ドビルパンが仏の新首相として任命された。

フランスはヨーロッパを一体化させる創始者とEUの主導者であり、またガストン前大統領は欧州憲法草案を制定する制憲議会の主席であるにもかかわらず、フランスの国民投票を通して憲法草案を可決させる狙いが、かえって欧州憲法の否決を招いた。5月29日、4200万のフランス有権者の70%が欧州憲法に反対票を投じたという。

今回の投票はフランス政府にとって大きな打撃であったことに違いない。元首相ラファラン氏は今回の投票は「民主的な成果」であり、フランス人はヨーロッパの将来にとって大きな問題について常に責任感を感じていると表明した。実際のところ、国民投票の結果はシラク大統領の失敗だと言える。今のところ辞職する旨はまだ表示されていないが、2007年に行われる大統領選に落選する可能性が極めて高い。今回の投票で抜き差しならない窮地に陥ったシラク大統領は、EU同盟国に対して、フランスは続けてヨーロッパにおける地位を保持すると同時に、EUにおける義務を履行することで、欧州憲法批准の手続きはこのまま続けてほしい、と従来の政策を貫く方針を示した。近日中にシラク大統領は政府の改造の実行について講演を行う予定である。

ドミニク・ドビルパンはフランスの国立行政学院を卒業した後、フランス在ワシントン、フランス在インドの大使館での勤務を経た後、1979年からアフリカ問題に関する調査研究を行った。1995年から、彼はシラク氏が大統領選に関する重要な職務に従事し、同年5月、シラクは大統領に当選される。2002年5月、ドビルパン氏は外相に任命され、2004年3月に内務部長に任命された。

(EU担当記者・ジェイソン)

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