亡命中国外交官、一部情報資料公開

【大紀元日本7月15日】オーストラリア政府から永久保護ビザを取得した中国元外交官・陳用林氏は7月10日、シドニーで記者会見を開き、中共のスパイ活動に関して更なる詳細資料を公開し、マスコミに中国領事館にスパイらが提供した情報の資料原本をも呈示した。

重大情報収集は領事館を通す

陳氏によると、駐オーストラリアの中共領事館内部に、二つの部門があるという。つまり、外交部門と情報部門。情報部門の活動経費は独立支給されている。中共の重大情報は全て領事館を通じて収集しているため、ほとんどの領事館は情報部門を設置している。陳氏自身は、シドニー総領事館の政治領事であって、中豪二国政府間の往来及び政治問題を担当し、外交部門に属していた。主にメディア、インターネット、異見者監視などの方法で情報収集していた。同時に、スパイからの情報も受け取っていたため、スパイの名前も若干は知っているという。

通常、調査対象者の情報がほしい場合、スパイに電話すればその人に関する情報を直ちに入手することができる。電話または面談という方法でスパイは領事館に情報を提供している。談話は全て記録をとり、上に報告され、その後更に整理・分析をかけ、中国国内の情報部門に流される。領事館の情報部門スタッフが総参謀部(人民解放軍参謀本部の略称。中国の国家武装力の最高軍事指揮機関)または国家安全部に直接報告している。

マスコミに3通の資料を公開

陳氏は、記者会見でマスコミに3通の情報の資料を公開した。

その一、スパイが領事のト・イ(音訳)さんに提供した、オーストラリア法輪功協会のメンバーリスト。中に「本件は、封筒の裏側に書かれた組織から送られてきたもので、確認を取ってから、監視対象者リスト(即ちブラックリスト)に登録する」と

書かれている。

その二、キャンベラ大使館から、シドニーとメルボン領事館への計6枚のファックス。中国駐オーストラリア大使館の前大使周文重の署名あり。法輪功学習者と異見者の名簿である。

陳氏によると、シドニー総領事館に一時期、800人あまりの法輪功学習者の名簿があった。その内の多くは、名前のみが記載されており、パスポート、生年月日に関するデータのないものである。陳氏は、パソコンからこのデータの多くを削除したという。このように法輪功学習者を助けたのは、彼らが本当に法輪功の真・善・忍の原則を実践していると感じたからと陳氏は言う。

その三、法輪功学習者孔慧玲の個人情報。生年月日、父母の姓名、父母の豪州訪問計画、99年から2004年までの間、孔氏が参加した法輪功活動が全て明記された、非常に詳細なデータである。その中に、2001年孔氏が台湾で開かれた交流会に参加した際に振り分けられたグループの番号、2000年末、孔氏がマカオ税関で入境拒否され、殴られたことの詳細な

どが書かれている。

陳氏によると、華人コミュニティーに多くのスパイがいる。経済的利益、または共産党をひいきし、中国政府に重視されたい気持ち、または政治資本の獲得などの目的で中国政府に情報提供しているという。しかし、自身も含む領事館の多くの職員はこのような人を見下していると陳氏は告白した。スパイらの家族を考慮し、陳氏はスパイ全員の名簿の公開を控えたが、「オーストラリア政府が私にビザを与えた後、中共内部の多くの幹部の離反が予想される。それらのスパイに早く足を洗ってほしい。スパイに関する情報が全部公表されたら、これはオーストラリア警察に告訴される証拠になるだろう」と最後にスパイにスパイ活動の中止を促した。

(シドニー=絡亜)

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