共産党に挑戦し続けている若手作家

【大紀元日本8月27日】かつて「英国年次最優秀記者賞」に輝いたロンドンタイムズ元記者、中国問題に詳しいジョナサン・ミルスキーは、中国共産党の歴史の隠蔽と史実歪曲を常に率直に批判している中国の若手文学者余傑氏を、最も勇気のある中国人であると高く評価した。

ミルスキー氏はフランスの有力英字紙インターナショナル・ヘラルド・トリビューに掲載された記事の中で、中国共産党の反日教育に関する余傑氏のコメントを紹介した。

「我々は靖国神社を批判するが、北京には毛沢東記念館という中国の靖国神社がある。私にとってこれは屈辱だ。毛沢東氏が殺害した中国人は日本が中国侵略したとき殺した人数よりも多い。中国当局が自国の問題を反省しない限り、日本は我々を相手にしないだろう」。

確かに、日本人は1930年代後期から1945年まで、約2千万人の中国人を殺したと言われている。しかし、毛沢東時代の農業政策によって、1959年から1961年までの2年間、約3千万から5千万人の中国人が餓死した。

『ワイルド・スワン』で知られている張戎(ユン・チワン)は、毛沢東の知らざる過去を綴った新作『毛:闇に隠されたストーリ』の中で、毛沢東統治時代に、7千万人以上の中国人が殺されたと述べた。

また、余傑氏は、中国共産党は少なくとも二つの重大な罪を犯していると指摘した。一つは毛沢東の肖像画がいまだに天安門広場に飾られ、中国の指導者らは毛沢東の継承人と自称していること。もう一つは、中国共産党はいつも日本を非難し、反日デモを煽動しているが、その他のデモ集会が即時に中国当局に残虐鎮圧されること。

余傑氏は、中国政府は反日行為を煽動した理由は、国民の日々高まる政府に対する不満の矛先を日本に方向転換させるため」と指摘した。『中国ではもはや、マルクス・レーニン思想と共産主義は完全にその魅力を失った。1989年「天安門事件」の銃声と共に、中国共産党の影響力は泡のように消えた。こうした情況の中で、中国共産党は国民を結束させるために、愛国主義民族主義を切り札として使うしかなかった』と、同氏は反日教育の背景を分析した。

さらに、余傑氏は5人の作家と共に、香港のある雑誌で、「毛沢東氏の遺体を天安門から出身地に移さなければ、2008年北京五輪を開催する資格はない」と話した。

ミルスキー氏は、「余傑氏は、中国で最も危険な地雷区に足を踏み入れている」と彼の勇気を称えた。中国共産党にこうした異議を提唱することは、厳罰されることを意味する。しかしキリスト教徒の余傑氏はまったく恐れていないようだ。

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