中国:デモ行進の申請だけで、1年半の禁固刑

【大紀元日本9月1日】北京市豊台区人民法廷は8月26日、河南省住民の李小龍氏に、集団で公共秩序を騒乱した罪で1年6ヶ月の禁固刑を言い渡した。李氏は昨年8月に、公安局に天安門広場でのデモ行進の許可を申請したことで同月7日午前に天安門広場の近くで逮捕された。ラジオ自由アジア放送局が伝えた。

報道によると、李小龍氏は、50歳くらい、法廷の不当判決を数回受けたことがあるため、中国の司法界の腐敗を痛感し、1997年から頻繁に北京へ出向かい直訴するようになり、中国共産党の政治腐敗を批判するビラを北京の街角に貼り付けたこともある。当局が中央政府への直訴者らに日常茶飯事のように暴力を振舞うことに不満を感じ、当局の人権弾圧に抗議するために、李氏は去年の8月初旬に、公安局に天安門広場でのデモ行進の許可を申請した。これによって、8月7日午前に天安門広場の近くで、李小龍氏が逮捕された。

李氏の知り合いで直訴者の杜明容氏によれば、李小龍氏が逮捕されて以来、直訴者の間では彼の消息がまったく途絶えたという。

杜明容氏は「李小龍氏が法律に従って公安局にデモ行進の申請をしただけなのに、当局から回答がないばかりか、反って逮捕されてしまった。彼は違法なことは一切していないし、中国憲法の規定に沿って、デモ行進を申請しただけで、政府に許可されれば、デモを行い、許可がなければ、無理に行うつもりもなかった。しかし、申請しただけで、逮捕されるのは、おかしいではないか」と訴えた。

杜氏は「北京で自分を含めて多くの直訴者は、公安警察からの暴行を受けたことがあり、一般には数日間監禁された後、すぐ釈放されるが、李小龍氏は、知識が豊かで、直訴者らを熱心に援助しているから、当局は彼に重罰を与えたのだろう」と指摘した。

関係者は、豊台区人民法廷に李小龍氏に関する情報を求めたところ、刑事法廷の職員に李小龍案件の情報提供を拒否された。

関連記事
1月初めから中旬まで、中国各地で数万人を超える大規模な抗議デモが相次いでいる。トラック運転手の新制度抗議やタクシードライバーのストライキ、土地を失った農民の保障要求など、訴えの内容はさまざまだが、警察は多くのケースで暴力をともなう強制解散や逮捕を行った。
【大紀元日本6月13日】四川省巴中市で8日、警察官による暴力事件が発端で、市民1万人と警官隊との衝突事件が起きた。衝突は深夜1時まで続き、多数の負傷者が出た。ラジオ・フリー・アジアが報じた。 8日夜、
6月6日、双橋区の住民数千人が大足県との合併に反対するデモを行った。当局は機動隊を出動し弾圧した(ネット写真)【大紀元日本6月12日】四川省重慶市大足区で6日、数千人に上る抗議デモが発生した。当局は数
 【大紀元日本5月3日】四川省重慶市江北区魚嘴鎮の楼房村で4月20日、現地政府による土地収用をめぐって警察が村民に暴行を加え、村民30人以上が重軽傷を負う事件が発生した。半数を超える20人以上が重傷で
 【大紀元日本1月29日】6千人の従業員を抱える深セン東道物流公司(DDS)の支社がこのほど、相次いで倒産し、多くの失業者が未払いの賃金を求めて各地でデモを起している。25日には広州市東莞地区の従業員