中国当局が強制送還した脱北者、3分の1が処刑・迫害

【大紀元日本9月8日】「中国当局は、約1万人の北朝鮮脱出者を北朝鮮に強制送還し、そのうち3分の1の人は、金正日政権に処刑または迫害で殺された。」と有名な脱北者で、朝鮮日報記者の姜哲煥(カン・チョルファン)氏が9月5日、ロンドンの記者会見で明らかにした。

英議会で開かれた全世界キリスト教徒連合会の記者会見で、姜哲煥氏は発言。北朝鮮当局が政権に対して異議を持つ者を拉致し、残虐に拷問するなどの反人権行為を暴露し、中国共産党が北朝鮮当局と連携し、脱北者らを迫害する内幕を暴いた。

姜哲煥氏は9歳の頃、祖父が「反逆罪」を着せられ、家族と共に強制収容所に10年間収監された。長期にわたり政治犯が受ける各種の迫害を目にし、祖父が死去後、釈放された。1992年に単独で北朝鮮を脱出し、数々の困難を乗り越え、中国経由で韓国入りをした。その後、姜哲煥氏は自分の経歴と見聞を元に、フランスの歴史学者ビエール・リグロ氏と『平壌の水族館:北朝鮮強制収容所で送った10年間』を共著した。この本は、北朝鮮刑務所の隠された恐怖の事実を暴露した。2000年11月から、姜哲煥氏は韓国の大手メディア「朝鮮日報」の記者になった。

姜哲煥氏の発言は次のとおり。

この50年来、北朝鮮は独裁専制の共産党国家である。国民には自由と人権がなく、政治犯らはみな長期にわたり刑務所に収監され、多くの人は生きたまま出る希望すらない。現在、収監されている人の中に、婦女と児童も大勢含まれている。年齢や、健康状況に関らず、極度の重労働を強いられ、飢餓と酷刑に直面し、多くの人は処刑や迫害で殺された。

多くの人は北朝鮮の共産党独裁政権から脱出することを決意し、一部の人は中国に逃亡した。中国当局はこうした北朝鮮難民を庇護することを拒否し、北朝鮮難民問題で誤りの決定をした。約1万人の北朝鮮脱出者が中国当局に強制送還され、北朝鮮で残虐な迫害を受けている、すでに3分の1の人は処刑と迫害で殺された。

我々は中国当局に強制送還された北朝鮮難民の名簿を整理している、近い将来に公表する予定。もし北朝鮮と隣接するのが中国ではなく、日本であったら、こういう北朝鮮難民問題は存在しないだろう。過去20年間で、中国は高い経済成長を遂げたが、中国当局は依然北朝鮮当局の人権侵害を支持している。中国共産党は北朝鮮政府の崩壊を恐れているため、北朝鮮難民の庇護を拒否している。この問題で中国当局は必ず国際社会に非難されるはずだ。

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