経済学者:中国の経済成長に疑問

【大紀元日本10月31日】中国政府の公表したデータに疑問を持つ経済学者が多くなったようだ。CLSA証券会社のアナリストであるジム・ウオーカー氏はその一人。CLSAはフランスのリヨン投資銀行と農業投資銀行傘下の財務管理会社で、本部が香港に置かれている。

英紙「フィナンシャル・タイムズ」10月24日付け報道によると、中国がこのほど公表したGDPなどのデータに対し、経済学者の中にはその正確性を疑っている者もいるという。中国の報道では今年第3四半期のGDP成長率が第1四半期の9・4%や第2四半期の9・5%とほとんど変わらず、9・4%となっている。

ウオーカー氏を含め、よりの多くの経済学者はこのデータの信憑性に疑問をもっている。なぜなら、中国政府の公表した他の経済指標との矛盾が生じているからである。同氏によれば、中国政府の統計データはまったく「幻想の世界」だという。

同氏の研究報告では、今年の第2四半期から第3四半期にかけて、中国経済に関連する外部環境が大いに悪化してしまった。たとえば、今年9月の輸出超過が大幅に下落し、これは輸出依存度の高い中国経済にとって大きな打撃であり、しかも第3四半期のGDPに現れると予想されたが、中国政府の公表したデータからこの傾向がまったく見えない」と指摘。

また、「中国と香港の経済指標は第3四半期における製造業の成長は明らかに遅くなってきたが、GDPは依然として9.4%の高成長率を保っていた。これは非常に不思議な現象である」と強調。

「フィナンシャル・タイムズ」によると、外国投資銀行のアナリストは長期にわたって中国政府の公表したデータを利用せず、独自に入手したデータを用いて中国経済の実態を分析している。なぜなら、中国の地方政府は失職しないように、往々にして中央政府の定めた目標よりやや高めの経済成長率を中央に報告しているからである。中国国家統計局は近年来、地方の報告したデータにある水増しの部分を搾り出そうとしていたが、実現できないでいる。従って、2000年後は地方が公式に成長率を公表せず、すべて中央政府に任せることになった。

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