ローマ法王庁枢機卿:バチカンと台湾、良好な関係を継続・発展

【大紀元日本11月29日】台湾訪問中のバチカン市国(ローマ法王庁)の前外相、ジャンルイ・トーラン枢機卿は25日、台湾陳水扁総統との会談で、台湾はバチカンと同じ価値観を持つ同盟国であるとする陳水扁総統の発言に同意、バチカンと台湾は今後も良好な関係を継続し発展させていくと述べ、バチカンは中国大陸との関係では台湾を放棄しないと表明。今年四月ローマ法王の死去後、中国はバチカンに外交関係の改善を迫る一方、バチカンは中国との国交樹立と引き換えに台湾と断交するとの外交筋の懸念があったことから、今回の台湾訪問は注目を集めている。

会談の中、陳水扁総統はトーラン枢機卿に対して、台湾はバチカンと同様な価値観を持つ同盟国であるとし、民主、人権、自由および平和を信奉していると述べた。更に、中国は長期にわたり、宗教を迫害し、宣教師および信者らを逮捕し監禁している現状に遺憾の意を示した。陳総統はまた、米国ブッシュ大統領が11月16日に京都で行った演説で、台湾の自由と民主を中国は見習うべきだとし、中国政府は自国民にな宗教、社会および政治における選択の自由を与えるべきだとするブッシュ大統領の主張に言及した。

トーラン枢機卿は、仮に中国が宗教の自由を認めてもバチカンは台湾を放棄しないとし、国際関係法に違反せず、台湾との関係に影響しない範囲で新しい関係を構築する可能性を示し、陳総統と同様に、バチカンと台湾は今後も良好な関係を継続し発展させていくことを強調した。トーラン枢機卿はまた、台湾社会は活力に満ち、信教の自由があり、中南米やアフリカなどの貧困国家に対し長期にわたり援助し、カトリック教会の教義に相応しいとし、台湾の世界貢献を高く評価した。台湾は中国教会およびバチカンの橋渡しであることを強調し、陳総統に感謝の意を述べた。同時に、国際政治において、教会は政治権力を超越しており、平和は法治と秩序を基盤に確立できるものだと強調した。

トーラン枢機卿は二十二日、台北の輔仁大学での講演でも「仮に中国が信教の自由を認めてもバチカンは台湾を放棄しない」と述べ、バチカンが中国との国交樹立と引き換えに台湾と断交するとの外交筋の懸念を払しょくした。

(記者・戴慧瑜)
関連記事
香港では「国家安全法」を導入したことで、国際金融センターとしての地位は急速に他の都市に取って代わられつつある。一方、1980年代に「アジアの金融センター」の名声を得た日本は、現在の状況を「アジアの金融センター」の地位を取り戻す好機と捉えている。
メディアのスクープ話が世の中を動かす。特に最近は「文春砲」など週刊誌メディアの元気が良い。同時に報道のありかたが問われている。国が国民の幸福を奪うことがあったら、ある程度、国家権力の作ったルールを逸脱する「反社会性」を持ち、戦わなければいけない時がある。記者は反社会的な面を持つ職業で、メディアは反社会性を持つ企業なのである。
米空母、台湾防衛態勢に 1月29日、沖縄周辺海域で日米共同訓練が挙行された。日本からはヘリコプター空母いせが参 […]
上川陽子外務大臣は、パナマ在留邦人及び進出日系企業関係者と昼食会を実施した。日・パナマ間の経済分野における協力の可能性や課題、教育などについて、意見交換を行った。
2月23日午後、上川陽子外務大臣はパナマ運河視察を行った。日本が主要利用国であるパナマ運河の安全かつ安定的な利用環境確保に向けた連携を維持すると表明