ドイツ人記者、中国で河川汚染の取材中、拘束される

【大紀元日本12月12日】ドイツ週刊誌「Zeitgeit」の記者が中国河南省で河川汚染取材調査を行った際、地元の警察に不法取材の理由で一時拘留された。

河南省で「発がん村」と呼ばれている村では90年代以降、がん患者が急増しており、その発病率は平均値を大幅に超えているという。消息筋によると、村民が用水として使用している沙潁河の汚染がひどく、発がん率の上昇に関係していると見られている。人口が2000人あまりの「発がん村」では、ここ十数年間ですでに150人ががんで死亡したという。ドイツ人記者・ブルム氏はその河の汚染状況を取材するために同村を訪れた。

ハルビンで有毒化学物質による河川汚染が発生した後、ドイツのメディアは中国の河川および湖などの汚染問題に強い関心を寄せた。ドイツ第1チャンネルテレビ局は特集番組で、中国のホワイ河およびその支流の沙潁河の汚染問題を取り上げ、さらに河南省の「発がん村」の問題をクローズアップした。ドイチェ ・ベレ・ネット新聞も上述の事件を継続して報道した。

ドイツ通信社によると、ブルム氏は同村に入ってから警察官に尾行され、計画していたすべての取材をキャンセルしなければならなかったという。ブルム氏はさらに、地元の警察官から尋問され、北京へ戻ることを要求されたという。

「発がん村」の村長・黄孟営氏によると、中国では「発がん村」についての報道はタブーではない。村の付近にある製紙工場およびその他の工業施設関係者が利益に目がくらみ、住民の健康を無視していると政府側のメディアは既に報道している。

しかし、外国記者がこのようなテーマを報道するとき、警察沙汰になることについてドイツ通信社の記者は、「中国の地方政府の各部門がうまく協調できていないからだ」と指摘した。ブルム氏が警察に尋問された際、地元の外事弁公室(外国人との連絡や交渉・接待をする部門)が間に入り対応にあたったため、事件は短時間で解決された。

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