温家宝:中国経済社会の発展における5大矛盾について指摘

【大紀元日本3月6日】中国第10期人民代表会議第4会議が、3月5日北京で開幕した。国務院総理温家宝は、会議において「政府活動報告」を行い、中国経済社会の発展において、農民の増収が困難であることなどの5大矛盾が存在することを明らかにした。中央社が伝えた。

温家宝は、報告において、中国経済社会生活における困難及び問題が少なくなく、一部の、長期に渡って蓄積されてきた、深層的な矛盾がなおも根本的に解決されていない中で、無視できない新たな問題が出現してきたと指摘し、こうした矛盾やあらたな問題点を次のように集約した。

一.食糧の増産及び農民の増収がより困難になっている。現在、食糧価格の低下、及び生産コストの上昇が大きく、これが農民の増収及び生産の積極性に影響を及ぼしている。他方、耕作地は減少し、農業の総合的生産能力は強くないなど、食糧の安全に対する弊害が目立つ。

二.固定資産投資の伸びが依然として高い。現在、一部の産業における投資の伸びが過度であり、新規プロジェクトが多く、投資構造が不合理である。また、投資がリバウンドする圧力が比較的大きいと述べている。

三.一部産業における過度の投資の悪い結果が顕在化し始めている。中国大陸における一部産業の生産能力過剰の問題が日増しに突出しており、関連製品の価格が下落するとともに在庫が増加している。それに伴い、企業利潤は減少し、損失が増加、潜在的な金融リスクも増加している。

四.民衆の切実な利益に関わる多くの問題が、依然としてうまく解決されていない。病気などの問題が突出しており、民衆の反応が比較的強烈である。また、土地収用や家屋の立退き、ダム地区の移住、企業の改革、環境汚染等の方面において、なおも法令違反や、民衆の利益に損害を与える問題が存在している。

五.生産の安全性が厳しい状況にある。炭鉱、交通における大事故が頻発しており、民衆の生命、財産に深刻な損失をもたらしている。

このほか、温家宝は次のことを指摘した。中国各級政府の活動においては、欠

点や不足が少なくなく、政府の機能が停滞して一部の業務が実施されていない。また、業務の効率性が悪く、形式主義となっており、表面的な文章を取り繕う現象が比較的突出している。一部の政府職員は、粉飾行為、奢侈浪費をし、ひいては腐敗行為を行っている。

関連記事
香港では「国家安全法」を導入したことで、国際金融センターとしての地位は急速に他の都市に取って代わられつつある。一方、1980年代に「アジアの金融センター」の名声を得た日本は、現在の状況を「アジアの金融センター」の地位を取り戻す好機と捉えている。
メディアのスクープ話が世の中を動かす。特に最近は「文春砲」など週刊誌メディアの元気が良い。同時に報道のありかたが問われている。国が国民の幸福を奪うことがあったら、ある程度、国家権力の作ったルールを逸脱する「反社会性」を持ち、戦わなければいけない時がある。記者は反社会的な面を持つ職業で、メディアは反社会性を持つ企業なのである。
米空母、台湾防衛態勢に 1月29日、沖縄周辺海域で日米共同訓練が挙行された。日本からはヘリコプター空母いせが参 […]
上川陽子外務大臣は、パナマ在留邦人及び進出日系企業関係者と昼食会を実施した。日・パナマ間の経済分野における協力の可能性や課題、教育などについて、意見交換を行った。
2月23日午後、上川陽子外務大臣はパナマ運河視察を行った。日本が主要利用国であるパナマ運河の安全かつ安定的な利用環境確保に向けた連携を維持すると表明