台湾・陳水扁総統:中国は問題ではない、中共が問題

【大紀元日本4月24日】台湾陳水扁総統は20日、決して中国人民に反対していない、中国共産党の一党全体主義、独裁統治を断固反対すると示した。陳総統は、中国が問題ではなく、中共が問題であると強調した。また、中共は最終的に旧ソ連と同様に崩壊するのかについて、陳総統は、冷戦時代の米ソを鑑み、民主自由は最終的に全面的に勝利を獲得する、核兵器、ミサイルを行使しても、独裁統治は民主自由の波を阻止することはできないとの見解を示した。

陳総統はブッシュ大統領および胡主席の会談前夜に、中国民主活動家・阮銘氏、林保華氏、曹長青氏、胡平氏および王策氏らと会談した。陳総統は、両岸の相違は決して意識形態や民族感情の争いではないとし、生活方式および政治制度の異なる選択であることを強調した。民主は台湾にとって、最強のミサイル防御システム(TMD)であるとし、台湾が歩む確たる道であると強く示した。

陳総統は、中共は全世界の人権記録において最悪の政権であり、悪名高い数少ない国の1つであると指摘した。また、多くの良心的政治犯および偉大なる政治異見者は中国大陸の刑務所に監禁され、民主、自由、人権および平和という普く価値を追い求めるために、奮闘を続けていることに対し、政府および台湾の民衆を代表し、強い関心を寄せると共に、互いに協力し合い前進することを希望する考えを示した。

陳総統は、台湾は権力から民主への道を歩み成功したことを、中国の民主への邁進の重要な道しるべとなるよう望むと示した。台湾自身に残されている問題を自ら警戒すべきとしながらも、民主国家にたどり着いた貴重な経験および実績は、全世界、特に中国大陸の13億の民衆と分かち合えることを強調した。

両岸関係および中国未来の発展について、陳総統は、民主活動家らと意見を交わした。国策顧問・阮銘氏は、台湾は自由国家として、専制国家から避難した人々を第三国へ送り出すべきではないと主張し、台湾政府は「政治庇護法」を直ちに制定すべきであることを勧めた。阮氏は、台湾は全世界の自由の力を連合し、中国の民主自由を支援し、中共の独裁制度を終結させ、独裁中共が台湾を侵略させないようにすべきで、自信を持つべきであると強調した。

林保華氏は、いかなる自由民主の地でも祖国になることが可能であるとし、自身の晩年は台湾に貢献したいとの考えを示した。林氏は、陳総統が率いる執政団体は、台湾の主権を断固として守るべきとし、それによって、台湾の民主自由が守られるのだと強調した。

曹長青氏は3つの考えを提出した。第1は、「信用してはならない」。中共を信じてはならず、中共が現在「経済力を持って政治力を強化する」の統一戦略で、台湾をその独裁政権の管轄下に収めようとしていると指摘し、中共が台湾の経済を空洞化させないよう、陳総統が提出した「積極的管理」の策略を大いに賛同することを示した。第2は、「避けてはならない」。曹氏は、中共を避けてはならず、台湾は主動的な役割を果たすべきであるとし、台湾の「民主のカード」が有利な基礎であると強調した。第3は、「恐れてはならない」。曹氏は、中共政権は民意の基礎が皆無であるとし、事実上、非常に軟弱であると指摘し、中共は内部の政権を強固させるために、台湾と頻繁に接触するようにしたのであると示唆した。

胡平氏は、中共は高圧的な統治を行っていると同時に、経済改革を進めるやり方は、中共の多くの高官に腐敗をもたらす原因を与え、双方が欠かすことの出来ない犯罪共生構造を生じさせたと指摘した。胡氏は、将来この高圧的な統治が失効した場合、経済秩序は随時に崩壊するか、または、より厖大で頑固な怪獣に発展するかも知れないとし、その場合、人類文明の発展にとって一大危機となることを指摘し、注意が必要と示した。

王策氏は、陳総統は先日フランス「フィガロ」紙が提出した案に賛同した。①中共は中国共産党の一党独裁を放棄し、全体主義の統治を止めること②中国は真の民主、自由および人権制度を実施すること③中共は台湾に対し抑圧しないこと④中共が台湾に対して武力行使の企ておよび準備を放棄し、台湾に向けたすべてのミサイルを撤去し、「反国家分裂法」を撤廃することを公開宣言すること⑤中国は真の2300万台湾人民の自由意志による選択を完全に尊重すること。

王氏は、中国は一日でも民主を実現しなければ、両岸にとっての談判空間もないとした。中国の民主の展望について、幻想を抱かないが、希望を無くす必要もないとの考えを示した。

陳総統は、中国が目覚め、真に責任を持つ者として、平和的覚醒および民主的な発展が進められることこそが全人類にとっての幸福であるとの見解を示した。陳総統は、台湾の民衆は「最後の統一」を拒否する考えを変えるかも知れないが、目下では中共指導者もそうしないし、台湾人民も中共を受け入れることは不可能であると示した。

(記者・戴慧瑜)
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