ロシア、7月1日をめどにルーブル自由兌換

【大紀元日本5月15日】プーチン大統領は10日の年次演説後、ロシア政府はすみやかにルーブルの自由兌換に移行する準備に取り掛かると表明した。大統領は演説の中で、7月1日をめどにルーブルを自由兌換に踏み切りたい意向を表明、ロシアは1998年の経済危機後、ルーブルの自由兌換を停止していた。

経済危機時、ルーブルは大幅に暴落、ロシア政府は対外債務の償還を停止していた。近年来、国際的な原油価格が高騰、ロシア経済が好転、政府の財政も安定し、原油産出量の伸びとともに国内消費も拡大した。政府は、このような経済状況によりルーブルの完全兌換に踏み切るものとみられる。

専門家は、ルーブルの兌換制限は過去それほど厳正なものでなく、ロシアの投資家が外国の不動産や有名クラブを購入している事実を挙げ、ルーブルの完全兌換後は、国際的な原油価格が為替相場の主要決定要因になるとみている。

専門家によると、現在のロシア経済は原油の輸出に大きく依存しており、一旦自由兌換になると、この依存にさらに拍車がかかり、その一方で輸出の好調とは裏腹に、国内産業のその他競争力がさらに脆弱になるという。12日には、米ドルが全面安となり、ルーブル対米ドルの兌換率は27:1となり、2000年1月以来最高となった。

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