「ボーナスの円売り」が話題、ドル安緩和の一因に

夏のボーナスシーズンが目前に迫り、外為市場では個人の外貨建て金融商品投資に伴う円売り圧力が意識され始めた。ドル/円相場は今年に入って2月の高値119円台半ばから一時は10円近く円高が進んだものの、個人投資家の間では、投資信託などを通じて金利差を狙った海外への投資意欲が依然として旺盛。

市場では先行き、米国の赤字問題や利上げ打ち止め観測などからドルの弱含みを予想する声も聞かれるが、対円では一方向的なドル安を緩和する需給要因として関心を集めている。

「6月はドル相場が下がりづらい――」。東京外為市場ではこの時期になると、ディーラー同士の会話にこんな言葉が入り始める。証券会社や銀行が夏のボーナスマネーを狙って手数料収入が厚い投資信託の販売に攻勢をかけ始め、投信を通じた円売り圧力が強まりやすくなるためだ。

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