犬の臭覚を癌診断に利用

【大紀元日本6月24日】警察の素晴らしい働きぶりに感動することがしばしばあるが、最近、犬の鋭敏な臭覚能力を病気診断に利用しようという研究が始まった。

2004年、イングランド・バッキンガムにある病院で、キャロライン・ウリス博士は盲導犬協会の研究者とともに、6匹の犬を使って108人の被験者の尿サンプルをテストした。すると、6匹の犬がすべて一人の被験者の尿サンプルの前で立ち止まった。この被験者は、事前の検診で完全に健康であると診断されていたが、更に詳しい検査をした結果、右腎内に深刻な悪性腫瘍が発見された。

ロイター通信の報道によると、米国カリフォルニア州のある慈善組織の研究報告が1月号の『癌の総合治療』専門誌に発表された。

訓練を受けた犬は、患者の呼気中の臭いから癌を判別することができ、その正確さは、肺癌で99%、乳癌で98%に達しているという。

また、1989年、イギリスの医学雑誌「The Lancet」も、犬が癌を発見したことを報道している。報道によると、ある44歳の女性は、いつのころからか、ペットの犬が彼女の足のほくろをしつこく嗅ぐようになったのを発見した。彼女は病院へ行ってほくろを切除することに決めたが、その後医師がほくろを検査したところ、それは致死率の非常に高い悪性黒色腫(あくせいこくしょくしゅ)であることが判明した。

ある種の癌は、特有の臭いを放出するようだ。鋭敏な臭覚を持つ犬を利用した癌の早期発見が期待されている。