世界の貧困児童にノートPCを、中国は普及難

【大紀元日本7月18日】米国マサチューセッツ工科大学(MIT)メディア実験室創始者ニコラス・ネグロポンテ氏は、世界の貧困児童の教育を助けるために、発展途上国向けに設計された、100米ドル(約1万1500円)安価ノートパソコンは、最初に中国へ送り出す可能性が高くなった。

ネグロポンテ氏は、世界中のすべての子供がノートパソコンを使えるように、同パソコンは、「OLPC(子供が1人1台のパソコン)」と名付けた。

「北京晨報」の報道によると、ネグロポンテ氏はこれまで推し進めてきた、「子供が1人1台のパソコン」計画の初回の製品は、中国大陸、インド、ブラジル、アルゼンチンなどの国に向ける考えであるという。また、ネグロポンテ氏は、ブラジル、ナイジェリア、アルゼンチン、タイなどとの協力協議を交わした後、同氏は業務の中心を中国においたという。

ネグロポンテ氏は、全世界で10億人の子供がおり、中国では2・2億人、インドでは2・6億人を占めており、そのうちの半分近い子供は生活難に陥っていると分析し、100米ドルの安価なパソコンを子供たちに提供することができれば、彼らは教育を受けることもできるとの考えを示した。

ネグロポンテ氏は、目標を実現させるために、各国へ出かけ説得を行った。同氏は、本人が所属する組織は非営利団体であり、同製品を販売し利益を獲得する目的ではないとし、実際、同製品の原価は売価より高く200米ドルであることを強調した。

販売において、ネグロポンテ氏は直接に使用者へ販売することなく、各政府に対して販売を行うのである。政府側が自国の子供たちへ配布する形をとっている。しかし、同販売方法は「貧困を助ける」意味が濃厚ではあるが、同製品に対する支出は、各国が按配している「貧困を助ける政策」にマッチするとは限らない。

ネグロポンテ氏は、ここ1年半の内に何度も中国大陸を訪問したが、同氏の計画は順調ではなかった。同氏は、100米ドルパソコンを広げるのに、中国がもっとも難しい国であるとした。

ネグロポンテ氏は、100万台の同パソコンを中国貧困地区へ送り出すのが最初の計画だが、中共当局との交渉がうまくいかない場合、同パソコンの対中推進期限が今年の8月であることで、実現が難しくなることもありうると懸念している。

ネグロポンテ氏は、この革命的製品は人々が高価な電子製品の概念を破り、各国政府および組織からよい反響があったという。しかし、同パソコンを送り出すのに協賛の形でなければならないため、現在は新聞メディア、グーグル、AMD、レッドハット等9つの企業から2000万米ドルを募った。しかし、700万台に必要とする7億米ドルの費用には程遠いのである。

もちろん、同製品の受益者は子供である。タイおよびブラジルの子供たちがより早くOLPCを使えるように、自国の教育省、通信産業省などからなる団体が率先して同プロジェクトの運営を開始した。

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