シンガポール、外国出版物の規制を強化

【大紀元日本8月6日】シンガポール当局はこのほど、これまでにメディア法の規定に制約されていない「ニューズウィーク」紙、「タイムズ」誌、「フィナンシャル・タイムズ」紙、「ファー・イースタン・エコノミック・ レビュー」誌(FEER)、「インターナショナル・ヘラルド・トリビューン」紙を含む一部の外国出版物に対して、管理統制を強化することを明らかにした。

1990年以降、シンガポール政府は、外国の新聞・雑誌社について、法的訴訟が起きた場合手続きが行えるように、シンガポール国内に同社の発行者代表1人を置くことを強制し、さらに、20万シンガポールドル(約1454万円)の保証金を納めることを定めた。

シンガポール情報、通信および芸術部(MICA)は、前述の各外国出版物は、これまでに同制約は免除されていたが、最近のメディア環境の変化に応じてこれらの出版物に対する免除権を取りやめると発表した。少し前に、「ファー・イースタン・エコノミック・ レビュー」誌は、シンガポール反対派政党党首・徐順全氏の特別インタビューを掲載したという。

MICAが3日の発表声明では、前述の新聞・雑誌はシンガポールでは厖大な発行部数を有し、定期的に区域およびシンガポールの政治議題を報道していると記しており、同新聞法規は政府のこれまでの一貫的な立場を強化する目的であるとした。すなわち、外国新聞・雑誌がシンガポールで発行できること自体が特権であり、権利ではないことを強調した。また、それらの新聞・雑誌の報道立場は、あくまでも外国観察者であり、シンガポールの内政干渉になってはならないという。

「ファー・イースタン・エコノミック・ レビュー」誌は7、8号で、反対派党首・徐氏がシンガポールの民主自由を促すために努力したことを述べ、また、執政側の人民行動党が徐氏に対して、一連の裁判訴訟の手段を使い、いかに報復しているかを報じた。シンガポールはこれまで、外国メディアを制約し、外国出版物がシンガポールの指導者に対する批判文章の掲載後に、往々にして高額な賠償金または、発行量の制約を受けるという。

フランス・パリに本拠地を置く「国境なき記者団」(RSF)は、昨年度新聞自由指標において、シンガポールの新聞自由度を167カ国の内の第140位にした。

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