中国共産党脱党ブームについて語る=ドイツ法律学者、中国人権弁護士・高智晟氏に取材(2

【大紀元日本9月9日】今年6月11日、中国の人権現状と法輪功が受けている迫害の実情を調査するため、ドイツの法律学者、人権顧問であるトーマス・ワイラウフ(Thomas Weyrauch)博士は高智晟弁護士と2時間近く電話で話し合った。8月15日高智晟弁護士が当局により拘束された事件に注目、ワイラウフ博士は大紀元に両氏の会話内容を提供した。会話内容を2回分けて掲載する。次は前回の対話の続き。

ワイラウフ氏:個人的な質問をお聞きするが、あなたは公に中共を非難し、脱党し、弁護士の営業許可を取り消され、何度も暗殺されそうになった。何故ここまで危険を冒してまで続けるのですか?

高弁護士:中国で見た多くの血生臭い犯罪は、すべて共産専制体制がもたらしたものです。我々が努力してこの状況を改善しなければ、我々の子孫もこのような野蛮な暴政体制下で生活をしなければならないことを意識したからです。特に、私が強調したいことは、1999年および2000年に、中共が野蛮な手段で法輪功に対して弾圧をしてから、法輪功が7年間血と涙を流しながら訴えてきた。このことに、もし我々は未だに単なる冷たい傍観者の立場を取るだけでこの問題を直視することができなければ、我々もある意味で共犯者になるのではないかと思うのです。

今日、中共が現した邪悪および西側社会に対する脅迫は、西側社会が考えも意識もしなかったことです。しかし、西側の政治家たちは、たとえ意識していても、中共の手に持っている血まみれのドル札のために、見て見ないふりをするのです。一度、北京のある教授は私の調査資料を読んでから、ナチスのヒトラーと中共との比較について私に質問をしました。しかし、私が答える前に、教授が、両者を比較した場合は、ヒトラーは聖人であると主張しました。何故なら、ナチスはユダヤ人を大量虐殺した際、計画的に被害者が受ける忍びがたい苦しみをいたずらに延長したり、被害者らを精神的に侮辱したりしなかったからです。しかし、中共は法輪功を迫害する中で、被害者に対して意図的に侮辱を与えています。これについて、ナチスも考えつかなかったことでしょう。

欧州および米国は冷戦期においては、共産主義の本質について比較的明晰な認識を持っていました。彼らは共産専制とは本質的に対立していることから、共産専制について耳を傾ける必要もなかったのです。しかし、今日の西側社会の人々は、中共の前になると、中共の精緻な欺瞞に騙され、これまでのことをすべて忘れてしまったのです。

(中国の)中央テレビ局でつい最近起きたことですが。このテレビ局(のニュース番組)で20年以上にわたり2人のアナウンサーを出し続けています。実は、ネット上では150万人が新しい若いアナウンサーに入れ替えて欲しいと呼びかけているにもかかわらず、中共は無視しました。何故なら、中共は新しいアナウンサーが政治的なミスを犯してしまうのではないかと恐れているからです。実際、一言や二言の真実で中共の命を奪うことができるのです。それも中共がもっとも恐れていることです。

中共は、ウソ偽りの政治を最優先としていることから、中共の神経がどの程度まで衰弱したのかが分かります。中共は問題を直視せずに、簡単な道理を非常に複雑な問題にしてしまうのです。

ワイラウフ氏:今は多くの人が脱党(中国共産党から脱退)をしています。普通の人が脱党した場合、どんな困難に直面するのですか?

高弁護士:数日前に、子どもが学校側に入団(共産党青年団に加入)を要求された話があって、入団すれば、高校受験時に点数を加算されるが、入団しなければ、逆に減点されるとの条件が付いていました。中共は子ども達まで、心理的に拘束し始めたのです。勿論、私は例外ですが、今日、中国で誰かが公に脱党すると宣言したら、中共はそれを口実にその人を公開に逮捕し、解雇させるのです。実際、中共はすでに各地の党支部、党委員会の会議で、すべての党員に対して、脱党すれば懲罰を与えると通告したのです。故に、普通の人が脱党することは、非常に危険な行動であるから、人々は匿名で脱党しているのです。

ワイラウフ氏:今朝(今年6月時点)、インターネットで、1100万人が脱党した数字を見たが、この数字の信憑性についてどう思いますか?

高弁護士:厳密に言えば、それは「三退」のことです。すなわち、中共のすべての組織を離脱することです。共青団(共産党青年団)組織および少先隊(共産党少年先鋒隊)組織をも含んでの1100万人をいうのです。しかし、この数字は毎日のように上昇していますし、信用できる数字です。中国では、一日に百万や1千万の人が脱党しても珍しくないことです。今日の中共は、まさに先ほど話したように、一言や二言の真実で中共を覆すことができるのです。非常に面白いことを話しますが、少し前に、中央テレビ局のある娯楽番組の宣伝広告のチラシが、自宅に配られました。番組の参加を歓迎する内容だったが、4つの条件がついています。第1条件が、中国共産党を擁護しなければならないことになっています。本当に笑いこけました。中共というごろつきは、至るところにいるという感じです。その上、自らがごろつきであることを人々に対して言い触らしているのです。

ワイラウフ氏:ほかに何か補充することはありますか?

高弁護士:これまでに接してきたすべての外界の有識者に対して、中国の真実を訴える機会として、ひいては人類の魂を救うためであるとしているので、あなたを通じて、中共は法輪功に対して、すべての人類にとって恥じる暴行は今でも行っていることを世界の人々に伝えて欲しい。これは、一刻の猶予もできない迅速に制止させるべき暴行であるのです。中国共産党およびその党首は、反人類罪および大量虐殺罪を犯していることは、疑う余地もないのです。中共は人類にもたらした災いで残した害悪は、サダム・フセインよりも数十倍以上あることから、特に外部の世界へ、この問題に対してこれ以上に無関心になってはならないことを訴えたいのです。

また、西側社会の民衆に対して特に注意を呼びかけたいのは、それぞれの国の政治家に対して警戒を持つべきことです。それらの政治家は、中共との関係を経済関係であると単純化してしまっています。私は最近、面会した米大使館の外交官に対して、法輪功が迫害されて、7年間にわたって真相を伝え続けており、全人類において、これまでにもっとも深刻で、もっとも残酷な迫害を受けている団体であります。しかし、米国および中共間の人権対話の中で、まったく問題提起されなかったと指摘し、私は、この外交官に、「これは、あなた達が徹底的に堕落した表れである」と指摘しました。

今日、中共が中国人民に対して暴行を行っている前で、西側社会はもはや無関心な傍観者ではなく、我々からしてみれば、彼らは中共暴行の共犯と解釈したいのです。何故なら、中共が中国人民を拉致し、野蛮な暴政統制を行う際に一定の割合の贓物は、西側社会が取得しているからです。これは、西側社会が厳重に警戒すべき問題です。中共は血まみれの資金で、西側社会の文明を引き落とし、じわじわと文明を侵しているのです。

ワイラウフ氏:この言い方に賛同します。決して言いすぎではないと思います。西側のそれぞれの政府はすでに中国人権迫害の共犯となっています。数年前に、私はドイツの大手新聞社に宛てた書簡でこの問題を提起しました。しかし、当時、多くの人からの返事は、中国は非常に平和であり、私が大げさにしているとの言い方でした。

高弁護士:これがまさに我々も痛感したことです。我々は中国で毎日悲劇と相手にし、毎日は悲劇を目撃しているのです。中共はこの点において、外部の世界への欺瞞は成功しているでしょう。しかし、人類の本当の弱点はどこにあるのでしょうか、西側社会は共産専制本質の邪悪について、非常に理解しているが、中国の問題においてだけ、中共は良くなると信じていることです。今日、西側社会の誰かが、北朝鮮の共産専制が良くなると言えば、すべての人に気が狂ったと言われるに違いありません。一方、誰かが中共は良くなると言う人がいれば、多くの人が同調するかも知れないのです。しかし、実際、両政権の本質はまったく同じであるのです。

中共は過去の歴史において、何度も中国人民を殺害しました。中共は心理、文化など各方面における仕組みはこれまでに、何の変化もなかったのです。それ故、89年の天安門虐殺事件後、法輪功に対して7年間の大規模の弾圧を経て、昨年は四川省、そして、今年は広東省において、人民に対して発砲し殺害する事件が起きたわけです。私は、西側社会に対して、未来の歴史は、あなた達が今日の無関心に対して審判を下すことに警戒するよう強く呼びかけます。

中国の問題を解決する核心は共産専制暴政を終結させることであり、すべての人類社会から共産専制暴政を終結することでうす。しかし、今日、中国の問題において、もっとも緊迫に解決をしなければならないことが、中共の法輪功に対する迫害であり、直ちに生きた法輪功学習者から臓器摘出する問題の解決であるのです。中共が臓器摘出後の法輪功学習者に対して、大量殺害して口止めをしているのです。中共は、いわゆる犯罪者の臓器を摘出することは、すでに数十年もの歴史があるし、法輪功の問題について、何の法的手続きを行う必要もないことから、中国で何人に聞いても、どんな人に聞いても、皆が中共の暴虐、中共は何でもやりかねないと思っています。しかし、我々は中共を制止する力がありません。そのために、我々は絶えずに西側社会の人々に対して、真実であることを伝えています。しかし、それに対して、彼らからは、ああでもないこうでもない質問が出してくることが、我々にとって、もっともやるせない気持ちであるのです。

(続く)

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