毛沢東没後30年:『マオ-誰も知らなかった毛沢東』、中国語版初発行

【大紀元日本9月9日】中国共産党(中共)前指導者・毛沢東没後30年目に当たる9月9日を前に、中国大陸で中共当局が毛を神格化する大型の舞踊記念イベントを予定している。一方、香港、ニューヨーク、台北では9月6日、ユン・チアンの著作『マオ-誰も知らなかった毛沢東』の中国語版が同時出版された。2005年6月英語版が発出版、西側社会でセンセーションを引き起こしたこの本は、すでに30数か言語に翻訳され、「毛沢東神話に頼るすべてのものを打ち砕き」の一冊として各国でベストセラーとなった。前香港行政長官・彭定康氏は同書を「現代史を覆した衝撃的著作である」と評した。同書は現在大陸では発行禁止となっている。日本語版は昨年11月講談社により出版された。

中国語版を出版した香港「開放」誌の総編集長・金鐘及氏は、ユン・チアン夫妻を取材した唯一の香港メディアとして、同書の出版權を取得できたことを喜び、毛沢東の死後30周年に間に合うよう、出版を急いだという。金氏は、出版によって、中国の民衆が毛沢東および共産主義に対する新たな認識を持つことができ、歴史の真相を追求するよい機会になるを期待しているとコメントした。「毛沢東は殺人鬼である。この本は、毛沢東本来の顔を戻したのだ」と語り、毛が引き起こした文化大革命(文革)は国家と人民に災いをもたらしたと指摘した。金氏は、中共はその権力と合法性を維持するために、「毛は晩年に過ちを犯した」の一言ですべてを片付けている。しかし、毛および共産党が犯した犯罪は幾千万人の累々たる血生臭い罪悪であり、我々は沈黙してはならず、毛の犯罪に対して暴露、譴責すべきだと主張した。

金編集長によると、同書は大陸では発行禁止となっているが、インターネットや個人の携帯によって、大陸へも徐々に広がっていき、大陸の民衆に対して啓発と震動を与えるだろうという。また、本の売れ行きは上々であるという。

▶ 続きを読む
関連記事
「孔子学院?新華社?こんなものはもう退屈だろう。中国が本当に世界的なソフトパワー拡大には、モバイルゲームに焦点を当てるべきだ」中国国内メディアは最近、100億米ドル規模に達している中国ゲームの影響力の高まりに自信を見せている。当局は、ゲームコンテンツを通じて中国文化の浸透工作や、親共産主義人物の人気獲得を促進したりしている。
日本料理の「五味五色」が生む健康の秘密。陰陽五行に基づく養生観が、日本人の長寿とバランスの取れた食文化を支えています。
2023年5月25日に掲載した記事を再掲載 若者を中心に検挙者数が急増する「大麻」(マリファナ)。近日、カナダ […]
中国共産党が7月に反スパイ法を改正し、邦人の拘束が相次ぐなか、外務省が発表する渡航危険レベルは「ゼロ」のままだ。外交関係者は邦人の安全をどのように見ているのか。長年中国に携わってきたベテランの元外交官から話を伺った。
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。