北朝鮮情報員、金正日の国際スパイ組織を供述

【大紀元日本9月20日】今年7月、韓国内に潜伏中、韓国政府に逮捕された北朝鮮スパイ鄭京学(チョン・ギョンハク)容疑者(48)の最近の供述によると、北朝鮮は複数の国際情報機構を運営しているという。鄭容疑者が所属していたのは、金正日総書記が自ら創設した「35号室」。このメンバーは、韓国や、米国、日本などに潜入し、情報収集に当たっており、特に対韓国は、6つのスパイチームを派遣したという。また、鄭容疑者によると、2001年10月から、北朝鮮情報員は、モールス通信から、電子メールの暗語化による情報伝達に移行しているという。

韓国メディア「朝鮮日報」の報道によると、韓国で8年間スパイ活動をしていた北朝鮮情報員・鄭京学容疑者が今年7月、韓国国内で逮捕された。鄭容疑者は供述の中で、『韓国で活動する6つの情報機構はそれぞれ、北朝鮮中央委員会傘下の「35号室」、「統一戦線部」、「対外連絡部」、「作戦部」、および北朝鮮軍部の総参謀部傘下の「偵察局」、「国家安全保護部」などに属する』と説明した。

1996年3月5日、「モサド(イスラエルの対外諜報機関)のような、小さいが精錬な情報機構を設立せよ」という金正日・総書記の指示の下、従来の「対外情報調査部」が改組され、「35号室」が構成されたという。当情報機構は、主に第三国経由で展開するスパイ活動を管理する。鄭容疑者は1995年12月、タイの国籍を取得した後、その翌年に韓国に潜入した。その後、1996年3月と、翌年6月にも、「戦時中の攻撃目標を確認する」ために、韓国入りし、主要施設を撮影した疑いがもたれている。

また、「35号室」の前身「対外情報調査部」は、1988年のソウルオリンピックの開催を阻止するために、金正日・総書記の直接命令を受け、1987年11月29日に、大韓航空の航空機爆破計画を実行、115人の乗員乗客が死亡した。

その外の諜報機関、「統一戦線部」は金日成・前総書記の命令で、1977年に成立し、公然と対韓国工作を展開するという。また、「対外連絡部」は、韓国国内の親北組織の維持と拡大を主管している。「作戦部」は違法な入国を専門に担当している。

鄭容疑者は、2001年10月ころから電子メールによる伝達方法をとってきたと供述している。電子メールで、「Hellen、I will go to the namkyoung」と表示された内容は、一見「Hellen、私は南京市に行く予定」と読めるが、実際には、「本部、韓国に潜伏する予定」という意味だという。

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