香港行政長官選挙:陳方安生氏不出馬、香港の民主自由は後退か

【大紀元日本10月2日】陳方安生・前香港政務長官はこのほど次期行政長官選挙の不出馬を表明した。香港中文大学社会学科の副教授・陳健民氏は、陳方氏の不出馬は、小選挙区での勝算が低いことが原因であるとし、北京の強大な圧力の下で、しっかりと準備が整えられていないとの見解を示した。

中共の攻撃対象になる陳氏

陳健民氏は、陳方安生・前香港政務長官が出馬した場合、北京側は曾蔭権(ドナルド・ツァン)氏の当選を保証するために、相手に対する攻撃は収まらないとし、中共は攻撃手段を選ばないことから、選挙戦は激化するとの見方を示した。陳方氏は民主を推進するために、如何なる攻撃の重圧も敢て受ける心構えが必要であるとし、陳方氏はまだそのような準備ができていないと分析した。

陳氏の不出馬で、社会活動の推進も停滞

陳氏は、陳方氏の出馬断念後、側近チームは陳方氏のシンクタンクではなくなり、せいぜい政治改革の面においての意見提供くらいしかできないと分析した。陳方氏が出馬すれば、この半年間は多くの影響を期待できるとし、現段階からみれば、民主派よりどんな人選を出しても、陳方氏の力量に及ぶ人はいない、民主派は民主自由を獲得しようとするが、推進管理能力はないとの見解を示し、陳方氏が香港の民主推進過程における影響を分析した。

陳氏は、「香港は他の国とは異なり、我々は独立国家ではなく、単なる特区であるため、改革の問題を処理する際、多くの国に比べ、より困難である。香港の内部問題ではなく、香港は民主化になることはまったく問題はなく、最大の障害は北京にある」と強調した。

民主を求めるなら、全体の反共産が必要

一方、香港人民ラジオ放送局局長で、時事評論員・王岸然氏は、民主派は始終小選挙区に対して批判、譴責すべきであるとし、市民に対して、はっきりとしたメッセージを発するべきだとの意見を示した。

中共を恐れなければ、真の民主が得られる

王氏は、かつての評論文章で、民主派は民主を勝ち取るための矛先を実権のない曾蔭権行政長官に向けるのではなく、北京へ向けるべきだと述べ、香港人は反共産を主張し、全体主義が香港の民主に影を落とす事から、北京が陳方安生氏に対する干渉を非難し、北京側を恐れないことこそが、真の民主が獲得できると主張した。

(記者・李眞)
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