行政権力に傾く中国の司法制度=講演会「中国の司法と現状」
【大紀元日本12月24日】中国の高度経済成長に伴い巨大市場の形成と魅力的な労働力は投資家たちをひき付けたと同時に、中国の司法の不備および官僚の腐敗により、多くの起業家・投資家が苦しめられている。大紀元時報は12月3日、東京都文京区シビックセンターで、実際に中国司法制度の不備から無実の罪で投獄された経験を持つ起業家と中国黒龍江省司法警官職業学校出身の留学生を迎え、講演会「中国の司法と現状」を開き、中国司法制度が抱えている深刻な問題と根底にある原因を探った。行政権力に傾く中国司法制度の事例の数々に、聴衆はあ然とした。
1986年に中国復旦大学経済学修士、上海財経大学教師、上海企業発展研究会会長、中国企業発展研究所所長を歴任した馮正虎氏は、自ら経験した上海司法の不公正さから、国家法制の統一性のなさと統一基準のもたない地方裁判所が存在する問題点を提起した。馮さんは「人々は平等であると言う公正な精神が欠けている裁判官たちの官僚化によって、司法は一部指導者が人を懲らしめる道具に化した」と指摘した。
馮氏は、中国の法律条文を見た場合、国内の司法制度は表面的には完備されているが、裁判官はその資質に欠け公正な精神が欠けていることから、司法部門は存在していないのと同様であるとし、法廷における手続きは条文化されてはいるが、司法の独立性はなく、行政権力や経済力により、訴訟内容や裁判記録などが人の望み通りにされてしまうと指摘した。
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