中国:「生活現代化水準」、世界ランキングで100位

【大紀元日本2月1日】中国科学院の中国現代化戦略研究課題チームはこのほど、「中国現代化報告2007」を発表し、中国の生活環境水準が、比較的低いレベルにあると指摘した。2004年を例にとると、中国の生活環境水準は118カ国の内、100位にランキングされている。

「中国現代化報告2007」は、二酸化炭素排出量、生活排水処理など30項目に渡る分野を指標にランキングを行った。その結果、スイスなど15カ国が上位を占め、中国を含む26カ国が低水準だった。

ラジオ自由アジアによると、環境保護活動家・王維洛氏は、中国が経済発展を重視し、環境整備を後回しするやり方を繰り返したため、このような状態がもたらされたと指摘している。王氏はさらに、中国における生活と生産領域での過剰なエネルギー消費にも懸念を示している。

王氏は、「中国では、住宅1平方メートルあたりのエネルギー消費量がドイツの9倍である。北京とベルリンは基本的に同じ緯度に位置しており、北京のエネルギー消費がドイツの9倍になる理由はどこにもない。しかし逆に言えば、北京のエネルギー消費がドイツと同じくらいまでに削減すると、中国の国内総生産(GDP)はどれくらい減るだろうか?中国建設部部長はかつて、少なくても三峡ダムの5個分に当るだろうと推測した。そうすれば、多くの発電所の建設も省くことができ、鉄鋼、セメントも多く作る必要はなくなる。残念ながら、中国のGDPは基本建設によるものなのだ」と分析した。

王氏は、環境運動の根本的なこと、つまり環境保護活動家たちを守ることが、生活の現代化を推進する目下の急務であると主張した。

「中国現代化報告2007」は、生活補償制度、重要な箇所における環境責任制度および重要項目における環境リスク評価制度の構築を提案している。これに対して、中国環境保護国際基金会の責任者・何平氏は、生活補償制度はすでに何年も提唱しているが、実現していないと明かした。何氏によると、黄河上流の環境保護措置によって利益を獲得した下流地域の企業に補償金を提出し、上流地域の住民に対して補償させることは困難であるという。何氏は、20数年間におよぶ粗放型経済成長によって、一部の人は目前の利益に目がくらみ、急激な発展を遂げたことが高エネルギー消費発展の根本的な原因であるとしている。また、汚染企業に対する罰金の金額が低すぎると指摘した。

「中国現代化報告2007」は、2050年前後には中国の生活水準が、世界の中間くらいに達するだろうと結論付けているが、それはやや保守的な見方であると何氏は主張する。「自分はそこまで悲観的ではない。10年~20年くらいの時間があれば、大部分の水およびゴミの処理はできるし、生活の悪化はコントロールできる」。

AFP通信社は「中国現代化報告2007」の内容について報道し、中国のGDP伸び率が4年連続で二桁だったことが環境問題の悪化を招いていると指摘した。

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