黄門様の梅祭り「400年の伝統芸・江戸太神楽」

【大紀元日本2月12日】東京・文京区の小石川後楽園で12日午後、江戸時代から400年続く伝統芸「江戸太神楽」が披露された。「江戸太神楽」は現在、その家元第13代・丸一千翁(まるいちせんおう)社中が伝承し、後楽園庭園内の丸屋(まろや)前でその伝統芸が披露され、特に「傘回し」の場面では、往年の海老一染之助・染太郎を彷彿とさせる妙技に観衆から盛大な拍手が送られた。

太神楽そのものの歴史は古く、遠く平安時代にまで遡るといわれ、元祖は尾州・熱田と伊勢とする説とがある。太神楽が人気を博したのは、江戸時代からで、当時人気のあった伊勢と熱田の神官が、獅子頭を持って各地を回ったため、神様の代わりという「代神楽」と呼ばれたのが発祥だという。江戸では、寛文9年(1669)から江戸城で将軍家の上覧になってから恒例となり、一座が移住するようになった。現在は、神事としての宗教色は完全に薄れ、色物として出演する芸能の一種になっている。

小石川後楽園は、水戸徳川家・第二代藩主・「水戸光圀」の代に完成、園内には梅120本が植えられ、その「紅梅」「白梅」はまさに3月初旬までが鑑賞には絶好のシーズンとあって、休日には行楽に訪れる家族連れなどで賑わう。黄門様の故郷にあたる水戸偕楽園の梅林は、第九代藩主・徳川斉昭が小石川後楽園の梅を移植したもので、こちらが元々の「本家」だ。

獅子頭とお囃子のコラボレーション(大紀元)

一本の紐上に水入りコップを立てる神技(大紀元)

「土瓶廻し」の妙技(大紀元)

3月上旬までが絶好の鑑賞シーズン「紅梅」「白梅」(大紀元)