露政府、憲法無視、国連難民を中国へ強制送還
【大紀元日本3月31日】情報筋によると、ロシア・サンクトペテルブルグに在住している国連に承認された難民で、ファールンゴン(法輪功)学習者の馬慧(44)さん親子は3月28日にロシア警察に連行され、同日夜、中国ハルピンへ強制送還されたという。娘はすでに馬さんの姉宅に到着したが、馬さん本人は行方不明であるという。同件に対して、ロシアおよびサンクトペテルブルグの移民局は、馬さん親子は当局によって中国へ強制送還されたことを認め、中国側から2人は到着したことも確認しているという。これに対して、ロシアのファールンゴン学会は、露政府へ連邦憲法違反として、強く抗議した。
ロシアのファールンゴン学会責任者イワン・センカチュフ氏は、同紙の取材に対して「馬慧さんと夫の李さんは共にファールンゴン学習者で、ロシアにすでに何年も在住している。1999年より、中国当局がファールンゴンの迫害を開始して以来、命の危険が晒されることから2人は中国へ戻り正常な生活はできなくなった。そのため、馬さんは国連難民の申請をし、3年前に国連より正式の難民資格を取得した」と説明し「ロシア当局が馬さん親子を強制送還したことは、連邦憲法規定に違反しているし、ロシアの別の法律により、ある人が自国で迫害や命に危険が生じるような状況下、その人を強制送還してはならないという規定にも反している。それ故、どんな理由があっても、ロシア当局は2人を中国へ強制送還することはできない」と主張した。
馬さんの夫・李さんによると、馬さんは現在ロシアでの難民資格を取る手続きが行われており、サンクトペテルブルグの関連裁判所にて書類審査が続けられており、3月30日に最新の審理が行われるという。李さんは妻子が強制連行された情報を知ってから、すぐに国連がサンクトペテルブルグに駐在している赤十字へ連絡し、家族の救出活動を開始した。