ロシアのマエストロ、ロストロポービッチ逝去
【大紀元日本5月1日】世界的なチェリスト・指揮者として名声を博したロシアのマエストロ・ロストロポービッチ氏(80)が27日、癌のためモスクワ市内の病院で亡くなった。同氏はまた生前、反体制作家であったソルジェニーツィン氏らを擁護し、旧クレムリン当局と対立、国内民主化の闘士としての一面も際立った人物だった。
同氏の訃報を聞きつけた現ロシア大統領のプーチン氏は、「ロシアにとって偉大な才能の損失だ。優秀なチェリスト、指揮者であっただけでなく、国内人権の擁護者でもあった」と深い哀悼の意を表明した。同氏の葬儀は、23日に急逝したエリツィン大統領と同じく、モスクワ市内の救世主キリスト教会で執り行われ、遺体も同じくノボティビッチ修道院墓地に29日埋葬された。
同氏は、1927年に旧ソ連のバクーで生まれ、実父からチェロの手ほどきを受け、天賦の才能にも恵まれ上達、数多くの国際コンクールで優勝して名声を博した。プロコフィエフやショスタコービッチといった著名作曲家とも親交が深く、過去に楽曲を提供されたことも幸運につながった。日本とのつながりは、世界的な指揮者として知られる小沢征璽氏との親交で、幾度となく訪日して演奏している。
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