中国の情報社会化

【大紀元日本6月30日】最近のメディアによると山西省と河南省で数百人に及ぶと言われる童工が問題化し,それも多くの父親達の努力で地方当局や司直も動き出し、両省の数千箇所のレンガ工場や炭鉱が調査されているとの事である。記事によれば既に90年代から,その種の問題が地元では知られていたが、地方当局が結果として黙認していたのが、最近のインターネットや携帯電話を通じて急速に公知の事実となり当局も重い腰を上げざるを得なくなったというのが真相らしい。県が補償をする旨声明を出したとか、工場主の父親が全人代の議員だと言う話もある。

革命後60年を経て、内陸とは言え,比較的人口稠密な地域で発生した事件である。それも一人や二人の話ではなく数百人の児童や労働者が実質奴隷労働を強いられていたとう話である。絶海の孤島ならいざ知らず、決して人跡稀なところで起こった話ではない。如何に地方当局の官吏や司直が賄賂やそれに類する供応により見てみぬ振りをしていたかの何よりの証拠であろう。とってつけてように、間髪を入れず補償を行うと言うのも結構出来過ぎた話のようにも思える。

省が違えば連携が行き届かぬと言う指摘もあり、中央政府の報道官が「国家が知っていた訳ではない」と弁解したそうである。多分,以前なら,その種の告発があっても無視されたり、隠蔽されたりしたのであろうが、流石にインターネットや携帯電話が普及した結果、地方人民政府も慌てて対策に乗り出したということであろう。しかしながら、これが果たして極めて例外的な事件と断言出来るのだろうか、先頃から和諧社会なる言葉が提唱されてはいるが、億にも達すると言われる農民工や9億の戸籍に縛られる農民層も一種の犠牲者であり、広義の奴隷ではないのだろうか。

▶ 続きを読む
関連記事
 【大紀元日本3月14日】わたしは、もともと法輪功について何も知らなかった。1989年の六・四天安門事件の後、私は投獄され、ほとんど世と断絶する牢獄の中で「法輪功」という言葉さえ聞いてなかった。 出獄
 【大紀元日本12月20日】 (第3段落に訂正)去る12月12日に改正された国籍法について、今回は第三条1項の改正により、同法で定めれられている帰化との整合性が崩れ、同法が外国人に対して新たな差別を行
 【大紀元日本12月4日】参議院法務委員会は12月3日に理事懇談会を開き、外国人と日本人との間に生まれた子供の国籍取得要件から婚姻要件をはずした国籍法改正案を4日に採決することを決めた。改正案は5日の
 【大紀元日本11月10日】今からちょうど60年前のことである。 1948年12月10日、「世界人権宣言」が国連総会を通過し、美しく、高らかに宣言された。 60年を経た今、その一部を以下に挙げて、再度
 【大紀元日本9月28日】全国知事会は9月24日、中国製乳製品から有害物質メラミンが検出された問題で中国から乳製品の輸入を全面停止するよう厚生省に要請した。中国製食品は以前にも安全問題が存在していた。