何清漣:多重の苦境に陥った「メイド・イン・チャイナ」

【大紀元日本7月21日】世界中に出回っていた「メイド・イン・チャイナ」の中国製品は今、多重の苦境に陥っている。これは、国際市場において起きている中国製品の信用問題と関係するだけではなく、「メイド・イン・チャイナ」を維持する二つの要素自体がこれから維持し難い現状や、中国政府当局の輸出増値税還付政策における大きな変化などとも関わりがある。

まず、「メイド・イン・チャイナ」はこれまで経験したことのない信用危機に直面している。中国は、米国に対して資源性製品、労働密集型工業製品と半製品を主に輸出し、大部分は、米国人の日常生活用品消費材である。今回中国製品の信用問題を引き起こしたのは主に食品と食品原材料だ。米国から始まった中国製品の信用問題は今世界各国に広まり、各国でも相次いで中国製品の品質問題が見つかったという。中国国家品質監督検験検疫局は仕方なく7月3日に、2007年前半期、国内消費市場で流通している商品の中に約19・1%が品質不合格、と公開声明を出した。また、当局によると、国内中小企業が生産する製品の中に、品質不合格のものは3割に達しているという。しかし、声明を出されても、中国製品の信用危機は終わることがなく、依然と拡大している。

たとえば、中国製おもちゃは鉛の塗料が検出されたために、販売業者が自主回収を行った。また、杭州中策橡胶有限公司がタイヤ製造プロセスにおいて安全性能を施す工程(タイヤの耐磨耗性を増強させるために、タイヤとビードワイヤーとの間に6ミリメートルのゴムを入れるとの工程)を省いたため、走行中の車が突然横転し、二人の死者を出した事故を起こし、訴訟事案に発展した。これらの中国製品の安全性問題は再びアメリカの人々の注目を集めた。これは、2005年イギリスのBBCから始まり、アメリカの「ニューズウィーク」誌、「タイムズ」誌などの報道機関が総力を上げて宣伝してきた「中国年」と比べると、今現在人々の中国経済についての評価はもはや称賛や自信の溢れた見通しではなく、懐疑、批判そして悲観的となった。「パンダを擁抱する派」(新中派)はこれまで表することのなかった沈黙を示している。

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