中国広東省:汕尾市土地強制収用、再び官民衝突発生

【大紀元日本8月26日】8月24日午前9時過ぎ、広東省汕尾市東洲村で大規模の官民衝突が発生した。地元当局は千人近い武装警察官と公安職員を動員し、催涙弾および放水にて集まった2千人の村民を追い払った。村民の中で多数が負傷し、その内の3人は病院に搬送された。

2年前に、東洲村で発電所建設のために村民の土地を強制収用した際、官民流血衝突が発生した。これに対して、村民は汕尾市当局へ、政府関係者の汚職問題および村民の生活状況の改善、土地補償問題、村民を射殺した警察の裁きを求め続けたが、いまだに問題は解決されていない。当局は発電所の送電線工事を強行するために、暴力団関係者を雇い現場を監視させた。これに対して、村民たちが猛反対し、これまでに何度も流血衝突事件が発生した。その後、地元住民は生活のために当局に対して、強制収用された土地の補償を求め続けた。

24日、当局は再び作業を強行するために、汕尾市機動隊を派遣した。暴力団関係者および工事作業員らが機動隊に次いで現れた。現場の目撃者・許さんによると、約2千人の地元村民は交渉のために、工事現場へ足を運んだが、公安および暴力団関係者に阻止され、暴行されたという。

目撃者によると、催涙弾の被害者は皆老いた村民であり、3人が重傷を負い、5人が軽傷だった。村民たちは派出所を囲んだという。当局の武装は未だに解除しておらず、衝突発生場所へ通じる道路はすべて封鎖された。一方、武装警察は同日午後3時過ぎに撤退したが、当局は村民を強制連行する動きがあるとの情報が流れていることから、村民は外界に対して、関心を寄せるよう呼びかけた。

村民の抗議や阻止を制圧するために、汕尾市発電所の工事は殆ど暴力団関係者が現場監督をしており、当局関係者は一切携わっていないため、暴力団と村民の間の対立が強まっている。村民たちは当局に対し、更なる衝突発生を避けるために、同件を一日も早く対処するよう呼びかけた。

村民の情報によると、今回病院へ運ばれた村民の内、5人の武装警察官から暴行され重傷を負った男性村民は、危険期を乗り越えたという。

一方、地元政府側は現場に4~5台のビデオカメラを設置し、衝突現場の全過程、特に村民の部分を撮影したという。

病院の診断書

負傷した村民

現場を包囲した武装警察

火力発電所

ビデオ:広東省汕尾市東洲村、大規模の官民衝突が発生した

(記者・古清児、翻訳・豊山)
関連記事
香港では「国家安全法」を導入したことで、国際金融センターとしての地位は急速に他の都市に取って代わられつつある。一方、1980年代に「アジアの金融センター」の名声を得た日本は、現在の状況を「アジアの金融センター」の地位を取り戻す好機と捉えている。
メディアのスクープ話が世の中を動かす。特に最近は「文春砲」など週刊誌メディアの元気が良い。同時に報道のありかたが問われている。国が国民の幸福を奪うことがあったら、ある程度、国家権力の作ったルールを逸脱する「反社会性」を持ち、戦わなければいけない時がある。記者は反社会的な面を持つ職業で、メディアは反社会性を持つ企業なのである。
米空母、台湾防衛態勢に 1月29日、沖縄周辺海域で日米共同訓練が挙行された。日本からはヘリコプター空母いせが参 […]
上川陽子外務大臣は、パナマ在留邦人及び進出日系企業関係者と昼食会を実施した。日・パナマ間の経済分野における協力の可能性や課題、教育などについて、意見交換を行った。
2月23日午後、上川陽子外務大臣はパナマ運河視察を行った。日本が主要利用国であるパナマ運河の安全かつ安定的な利用環境確保に向けた連携を維持すると表明