なぜ日中関係がうまくいかないのか

【大紀元日本9月14日】中国と言えば、改革開放や立派な経済発展とか、市場経済とか、そのようなイメージが出てくるかもしれません。中国の国家体制に関しては、中共政府が、を確立するという表現で表しています。普通、こういう表現を見たら、市場経済が一番重要なキーワードだと思われる方が多いでしょう。しかし、とを無視したら、危険です。逆に言えば、が表、とが裏です。或いは、後者の二つの表現は中国の国家体制の本質です。中国国内・外では、改革開放方針を実施し、国際基準に基づくと宣伝していますが、中共がと言えば、国際基準を無視してもいい、ルールを守られなくてもいい、という言い訳にできるのです。社会主義と資本主義との重要な区別は、素人の目で見てみれば、共産党(共産主義)独裁政権と民主国家の区別です。

日本人の目で見ると、中国共産党政権と北朝鮮政権とぜんぜん違うのかもしれませんが、中国共産党政権は、日本との共通点より、北朝鮮との共通点がもっと多いではないでしょうか。

民主国家では、政府は選挙により決められます。法律は選挙で選ばれた議員が国会で作ったものです。作った法律は、基本的に、国民を守るためです。しかし、独裁国家では、国会議員や指導者は選挙に選べられたものではありません。作った法律は国民を管理するためです。法律の上に、政策があります。政策の上に、トップの人がいます。トップの人には、強大な権力があります。戦争するかどうかのような重大な決定も、個人で決められるのです。

例えば、1979年に中国とベトナムの戦争。百人以上の日本の国民が北朝鮮に拉致されたことがあるから、北朝鮮は怖いという認識が共通ですが、日本人の皆さんは、中国共産党の怖さが分かりません。共産党統治下の国民の苦難を知りません。一部の中国人が豊かになったことは知っていますが、汚染された土地の上に、汚染された空気を呼吸し、汚い水を飲み、共産党統治下の国民の道徳堕落による毒のある食料品の氾濫などから生じた苦難を、日本人の皆さんは、知らないでいます。普通の国民の生存権利の無視、官僚腐敗による農民の土地の喪失、独裁制度に生じたどこでも見られる不公平など、日本人の皆さんは、知りません。不満があっても、政府官僚達は聞いてくれません。法律も看板のようなものです。なぜなら、公安や法廷や検察院の業務はすべて、その地区の「政法委員会」に指導されています。政法委員会は共産党組織の一つです。そのリーダー層(リーダネット)は有力者しか保護していません。普通の国民を保護する必要がありません。なぜなら、その階層の人たちは、国民に選挙で選ばれたではなく、上から指名されたから、もちろん、上の人に「責任」を持つべきとされているのです。

江沢民が始めた法輪功への迫害が続いています。法輪功学習者たちは、生きたまま、臓器を摘出されて、売買されています。チベット人や新疆人、キリスト教信者や民主運動家たちなどへの人権侵害も軽くはありません。思想の自由や信教の自由は、中国の憲法にも書いてありますが、何の意味もありません。

日本人は、日中関係がうまく行かないとよく言います。実は、国家は国民から構成されたものです。一つの国とその政府は自国の国民を保護すべきです。民主国家の間では、国の間に矛盾があったら、相談で解決します。国際基準があり、双方の関係を全般的に考えなくてはいけません。国民を守る民主国家のリーダーは、国民を代表ではない独裁政権のリーダーと、友好関係を作られるはずがありません。自国の国民を殺したとか、殺人を指導している人は、リーダであっても、犯罪者です。このような犯罪者と、どのように友好関係を作るかを、日本人の政治家は気を遣っているようです。薄希来や夏徳仁などは、法輪功を迫害するため、既に、アメリカなどで提訴され、有罪判決となったにもかかわらず、日本は歓迎しました。もちろん、日本国の利益のためと考えてのことなのでしょうが、政治家としては、長期的な、戦略的な、また、重要なのは、道義、正義の立場から、日中関係を考えないといけないと思います。

中国は、日本の隣国です。両国関係は重要です。対中関係の面で見る日本の政治家の絵を描きたいです。日本の政治家は、60年前の歴史問題を背負っています。後ろには、中国の軍事勢力の脅威です。前は、経済利益(権力も)の誘惑があります。こういう環境の中に、正確な判断は難しいと思います。

ここでは、提案してみたいです。中国共産党の解体と中国の民主化のために、応援の手を差し伸べていただきたいです。これは、一番重要な解決道です。中国へは、貧困地区対策や環境改善のため、いくら努力しても意味がありません。中国共産党がその汚染源だからです。中共を解体させ、中国を民主化させ、十数億人の中国人の人権を開放させれば、どのような事態になるのでしょうか。そのとき、法律が法律となり、中国では、軍事勢力の急拡張の必要もなくなり、どんな素晴らしいことでしょう。

中国人の一人としてわたしの思いは、民主化の過程には、日本の政治家が、正義、道義の手を差し伸べていただきたい。もし、日本の政治家は中国の人権問題、民主化問題に、重要な役割を果たしたら、中国人は必ず感謝するでしょう。そのとき、真の友好関係ができるのではないでしょうか・。国としては、動きは難しいかもしれませんが、国会議員先生はなぜ、中国の人権問題に対して、何も言わないのでしょうか。ドイツ首相とカナダ首相などの政治家が既に模範をしましたが、日本の政治家はそろそろ、中国へ人権問題を呼びかける時機になったではないでしょうか。

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