悪化する地球生態、人類生存に脅威

【大紀元日本10月27日】国連環境委計画はこのほど発表したレポートで、「全世界規模の環境悪化は、人類の健康、財産、幸福に影響をもたらし、人類自身の生存を脅かす危機を招く」と警告した。

国連環境計画署は、レポート「世界環境展望」で、全体から見ると、自然界は深刻な環境悪化問題に直面していると指摘した。

耕地がやせて行く問題、森林が消滅し続け、淡水魚資源が減少し、海洋魚類の乱獲問題など、このような現象は人類社会に対してマイナス影響を生じる。

国連事務総長・潘基文は報告序文で、「数十年来、汚染された環境は多角から人類社会の進歩を阻止してきた。環境悪化は貧困と戦う力を弱めることになり、最悪の場合、国際平和と安全に悪影響が出てくる」とした。

国連環境計画総裁・シテナ氏によると、「古い問題を未解決のままで 新たな問題が出てくる。海洋の無酸素区の増加と環境悪化によって新種の病気が生じ、人類は厳しい状況に直面する」という。

このレポートは、先進国の一部は環境悪化問題を解決したが、同様な問題は発展途上国でまだ管理されておらず、これらの問題は発展途上国の民衆の幸福に危害を及ぼしていると指摘した。

最後の警告

国連のこのレポートは世界環境発展委員会が20年を記念するため、初めて持続可能な発展を国連のコア議題に組み入れた。

レポートは、20年来、自然界は急速に悪化している。漁業資源は急速に減少し、耕地がやせてすでに(特にアフリカが深刻)耕作できない状態となり、浄水不足の地域が増加し、温暖化が進む例などをあげた。

国連環境計画総裁・シナテ氏は、この報告を見て人々が目を覚めてほしいとし、これは最後の警告になることを望んでいる。

レポートには、環境保護の明るい報告もあった。たとえばアマゾン森林面積縮小のスピードが遅くなっており、西欧地区の空気は清浄になり、オゾン層破壊を阻止する国際合意なども報じられた。

そうした明るい側面があっても、全体的に見ると現状は厳しい。一部の国の政府は、環境保護意識が不足しているか、改善の能力はないことが環境悪化の原因の一つとなっている。

(翻訳・侍傑)
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