特売品に顧客殺到、将棋倒し死者4人、負傷者30人=中国四川省

【大紀元日本11月16日】11月10日に中国四川重慶市「家楽福スーパーマーケット」沙坪壩店は、開店10周年の記念に食用油特価販売を行ったため、大量の客が殺到し将棋倒し事故が発生した。死者4人、負傷者30人が出た模様。殺到した民衆は殆どが低収入者および年配者である。

「華西都市報」によると、ここ数年間、中国国内の物価高騰したため、低収入者らが、特売品食用油を入手しようと大勢がスーパーに殺到し、事故が発生した。実際、7月に四川省成都市のスーパーマーケットがタマゴの促進販売の時も将棋倒し事故が発生し、10月に上海の宝山楽スーパーマーケットで安価な豆油を買占めるために争った顧客の将棋倒しが相次いだ。生活コストが上昇し続ける半面、収入はまったく上がらない民衆は、必然的に生活コストの減少を図り、それが安価なものを買占め、将棋倒しの事故が相次いだ原因の1つであるとみられる。メディアによると、11月7日に瀋陽での調査結果、コーンオイルは10日前の価格より8・3%にも上がったという。

一方、将棋倒しで怪我をした雷西兵氏は、「足を動かすスペースもまったくなかったため、後ろから前へ押してきた勢いで倒れてしまった。倒れたときは両手で地面を支えるのではなく、関節が直接に地面にぶつかった。自分の身体の上に倒れてきた人の重さで、息ができなくなった」と当時の状況を説明した。

スーパーの上の階にある電気商品店の販売員・馮蛟氏によると、階段には幾層もの人が重なっており、まるで映画の中でのアクロバットのようだとし、踏み潰されて流血した人もいたという。また、怪我した張忠栄氏の胸も強く押されて赤くなっていた。目撃者によると、スーパーの中で、場内で食用油を販売する販売員は人群れに向かって、商品を投げ出す方法で、民衆が争い奪い取ろうとしたときに事故になった。一部の市民はそのために、頚椎と腰に異なる程度の怪我を負い、病院に運ばれた。

ある女性住民は、物価が高騰しているに対して月給は200元(約3,080円)しかないことから、生きるために特売品売り場に走らざるを得ないと訴えた。

一方、特売品と対照的に11月9日より鄭州及び上海にて、小型飛行機、クルーザ、ロールスロイス、有名宝石や時計、プラダ、ルイ・ヴィトン、豪邸など総額数十億元(約数百億円)の贅沢商品の展示会が開かれた。

生活必需特価品を買い求めるために命も惜しまない低収入者、一方では贅沢な生活を極める富豪ら、中国大陸における貧富の二極化を物語っている。

(翻訳/編集・余靜)
関連記事
香港では「国家安全法」を導入したことで、国際金融センターとしての地位は急速に他の都市に取って代わられつつある。一方、1980年代に「アジアの金融センター」の名声を得た日本は、現在の状況を「アジアの金融センター」の地位を取り戻す好機と捉えている。
メディアのスクープ話が世の中を動かす。特に最近は「文春砲」など週刊誌メディアの元気が良い。同時に報道のありかたが問われている。国が国民の幸福を奪うことがあったら、ある程度、国家権力の作ったルールを逸脱する「反社会性」を持ち、戦わなければいけない時がある。記者は反社会的な面を持つ職業で、メディアは反社会性を持つ企業なのである。
米空母、台湾防衛態勢に 1月29日、沖縄周辺海域で日米共同訓練が挙行された。日本からはヘリコプター空母いせが参 […]
上川陽子外務大臣は、パナマ在留邦人及び進出日系企業関係者と昼食会を実施した。日・パナマ間の経済分野における協力の可能性や課題、教育などについて、意見交換を行った。
2月23日午後、上川陽子外務大臣はパナマ運河視察を行った。日本が主要利用国であるパナマ運河の安全かつ安定的な利用環境確保に向けた連携を維持すると表明