監禁中の中国人ジャーナリスト、自由の金ペン賞を受賞

【大紀元日本11月22日】世界新聞協会(WAN)は11月20日、監禁中の中国人ジャーナリストの李長青氏に、2008年度「自由金ペン(ゴールデン・ペン・オブ・フリーダム賞)」を授与した。

李長青氏は「福州日報」取材部の副部長を務めていた。米国で運営されている中国語サイト『博訊ネット』に、現地での伝染病「デング熱」(*)の感染拡大や、当局の対応が怠っていることなどを暴露したため、2004年12月から共産党内部での取り調べを受け始め、2005年2月3日に正式逮捕された。2006年1月24日、福州市鼓楼区人民法院(日本の地方裁判所に相当)が「虚偽の恐怖情報をねつ造して故意に広げた」との罪で、李氏に懲役3年の有罪判決を下した。李氏は現在、監禁中である。

敬虔なキリスト教徒でもある李氏は、現地でデング熱の感染が拡大した当時、「福州日報」の取材部副部長として、調査・取材を行った。「この事実をこれ以上隠ぺいしてはならない、市民の命を無視することはできない」として、匿名で上記の『博訊ネット』にこの情報を送った。

世界新聞協会理事会は、同氏が中国当局の情報封鎖と弾圧に屈さないこの行為を高く評価した。

同じく中国当局に「国家機密を漏洩した」との罪で監禁されているジャーナリスト師濤氏は、2007年度に同賞を受賞した。

表彰式は2008年6月1日から4日、スウェーデンのエーテボリ市での世界新聞大会で行う予定。

*デング熱(デングねつ、dengue fever)は、デングウイルス(dengue virus)による感染症。ネッタイシマカやヒトスジシマカなどの蚊によって媒介される。一過性の熱性疾患である。

(翻訳/編集・叶子)
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