(訂正)上海:高圧線建設反対、住民ら千人と警察衝突

【大紀元日本11月30日】(訂正:観光業者→住民)観光の名所である中国上海閔行區畹町路万科に集まった住民ら千人以上は11月26日、地元当局に対して、住民の健康を無視し、強制的に高圧線建設を拡大したことに抗議した。これに対して、武装警官数百人が出動し、唐辛子漬けの液体を使い、無抵抗な民衆に目掛けて撒き散らしたりし、催涙弾を発砲した。双方は深夜まで対峙し、多くの業者は殴打され、連行された。

住民によると2006年8月10日、上海市電力公司付属の電流用の鉄条網建設公司は、人口密度の高い上海莘荘春申住宅区で、55万ボルトの超高圧線の高架線を建設する公告を発表した。これに対して、建設予定地区に居住する数十万人および20校以上にのぼる学校の生徒たちの心身における健康と安全が電磁放射線に脅かされることから、住民らは一斉に反対したという。それから、当局と住民の間に何度か話し合いがもたれたが、依然として、解決に至らなかった。

しかし、今年9月29日に電力公司側は予告もなく、強制的に予定現場に立ち入り工事を行おうとしたが、住民らの抗議によってやむを得ず中止された。電力公司は後、再び通知をせずにさらに一部地区の予定地で強制的に工事を行い、その都度、住民らに阻止された。

住民らはここまでに、交渉、訴え、訴訟、抗議など種々の方法を用い、自らの権利を守ろうとしたが、電力公司は相変わらず、各コミュニティーにて強制的に工事を行い続けた。11月18日、住民代表が直訴するために、地元行政庁舎を訪ねた際、警察に殴打され、連行された。これに対して住民らは、「高圧線の拡張は断固反対」「高圧線は生命を脅かす」「次の世代のために、高圧線放射線を拒否」など各種スローガンの横断幕をそれぞれの地域で掲げ、抗議を行った。

2007年11月27日、上海春申塘各小区に掲げられた横断幕(大紀元)

しかし、今月26日午前、電力公司および警察保安隊は、住民らが勤務中の時間を利用して、上海閔行區に入り込み、高圧線の工事を強行した。これに対して、当日夜8時に、住民百人が抗議するために、スローガンを叫びながら政府庁舎前まで行進し、途中から多くの住民も参加し、

行進する行列は千人までに達した。

しかし、行進する民衆に対して、盾とヘルメットを完全装備した特別警察、武装警察、派出所警察など数百人が唐辛子漬けの液体と催涙弾を使い、住民らに投げた。

現場にいた住民の趙さんは「多くの人の目は腫上がり、真っ赤になった。警察に殴打された多くの年寄と婦人らが床に座り込み泣き出したりした。2人の若者は警察らに囲まれ床に押さえつけられ殴られたのを目撃した。さらに、警察の車に連行された住民が十数人の警察に殴打されたと叫んだ」と当時の状況を語った。

*官民結託メディア無視

地元業者の劉さんは「私服警察を含む色んな服を着用する警察がいた。ここまで多人数で盾を持つ武装警察はこれまでに見たことはなかった。これらの人たちはすべて、公安警察が公に民衆を殴打できないときに現れるのだ。彼らは公安警察、政府と結託しており、良い人だけを殴るのだ。警察はまるで強盗だ」と非難した。

一方、住民の唐さんによると、住民の代表が区政府を訪ねたが、たらい回しにされたという。また、地元のメディアに報道を求めたが、拒否された。あるメディア関係者から、事件はすでに知っていたが、「上部」から「団体事件」に介入してはならないとの指示があったから、報道できないという。

唐さんは、「いわゆる言論の自由はすべてが人騙しだ。中国のメディアはこれまでに政権当局の宣伝に使われていた。我々は海外のメディアへ事件を暴露するしかないのだ」と訴えた。

27日にインタビューを受けた数人の住民らは、警察は用意万端を整っていたとし、極まる手段を使うと指摘した。このことをより多くの人に知らせ、共に声を出して、非暴力的非協力運動を展開しようと、すでに各小区で人権擁護チームを設立し、今後は強硬手段を用いても電力公司の工事を引き続き阻止するという。

(記者・辛菲、翻訳/編集・余靜)
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