ブット元首相暗殺、アルカイダが犯行声明

【大紀元日本12月28日】アフガニスタンを拠点とするアルカイダの指導者は、ブット元首相暗殺犯行声明を出し、同元首相を「最も貴重な米国の資産」とした。インドのメディア、インディア・エクスプレスが28日に伝えた。

報道によると、アルカイダのムスタファ・アブ・アルヤジド指揮官兼報道官がイタリアの通信社、アドンクロノス・インターナショナル(AKI)に電話で伝えたもので、「我々は、ムジャハディーン(聖戦士)の打倒を誓った最も貴重な米国の資産を始末した」と犯行声明を述べたという。

アルヤジド指揮官は、アフガニスタンの主要なアルカイダ指揮官とされ、ブット氏の暗殺はアルカイダのナンバー2、アイマン・アル・ザワヒリが10月に決めたものであるという。

今回の暗殺には複数のテロ集団が組織されたとされ、イスラム系テロ組織「ラシュカル-イ-ジャンヴィ」のパンジャブ人志願者の集団がブット氏を暗殺したという。

暗殺者はブット氏を射殺した後、ブット氏の車両近くで自爆した。ブット氏は近くのラワルピンディで開かれた選挙集会に出席した後だった。自爆で約30人が死亡した。

選挙運動でブット氏は、パキスタン人民党の指示を獲得するために、パキスタン北部で過激派を助長している活動家分子を繰り返し攻撃し、軍事グループ撲滅を誓ったという。

ブット氏は2ヶ月前に国外からパキスタンに戻り、10月18日のカラチで開かれた帰国歓迎の行進中に自爆テロが発生し、140人が死亡したがブット氏は生きながらえた。

パキスタンのタリバングループの連合組織「テクリク・タリバン-パキスタン」のリーダーになったとされるバイトゥラー・メースド軍事指導者は、ブット氏を狙った自爆テロを行うと威嚇していたという。

関連記事
中国政府が掲げる広域経済圏構想「一帯一路」は近年、世界経済の減速と、参加国の債務急増に対する国際社会の批判が原 […]
チョゴリザ山(Chogolisa)は中国とパキスタンの国境線です。海抜8611メートルあり、「K2」とも呼ばれ、世界で2番目に高い山です。山頂はピラミッドの形をしており、平均の斜度は45度と、非常に険しいです。
パキスタン南西部バルチスタン州に位置する港湾都市グワダルではこのほど、市民が中国当局の巨大経済圏構想「一帯一路」に抗議するためデモ活動を行ったことが報じられた。中国外務省の趙立堅氏は「フェイクニュースだ」と反論。
2017年、国境検問所で発生した激しい衝突により13人が死亡、80人が負傷する事態となった。この出来事により、現在は追放されたアフガニスタン政府とパキスタン政府との間で深刻な対立が起きた。
それ以来アフガニスタン政府は、この境界線が歴史的な伝統に反しており、法的にも違法であるため抗議を続けてきた