【ことばの豆知識】「上品な女性」は「極上の女性」?

【大紀元日本1月2日】「上品な身のこなし」に、「上品なことば遣い」。自分もそうありたいと思いつつ、なかなかまねのできるものではありません。日頃の心がけの賜物なのでしょう。

ところで、「上品」とはそもそもどういう意味でしょうか。仏教では、極楽浄土に往生する人を、生前の行為や性質などから上・中・下に三分し、それぞれ「上品(じょうぼん)・中品(ちゅうぼん)・下品(げぼん)」と呼んでランク付けしました。そして、それが次第に、「上品(じょうぼん)の紙/人」のように、広く一般的に人や物の階級(上等・中等・下等)を表すのに用いられるようになったようです。

この用法は、細々ながら現代にも残っており、「当店は上品の牛肉だけを扱っております」などと使われますが、より一般的には、「上品な味わい」「上品な女性」のように、「洗練された」とか「気品がある」といった意味で使われるようになりました。但し、現代では、呉音の「じょうぼん」に代わり、漢音で「じょうひん」と読まれるようになりましたが。

ところで、中国語の“上品”は現代では専ら、“酒中上品”(酒の中で最も上等なもの)、“上品花茶”(最上級のジャスミン茶)のように、「上等」の意味で用いられ、人や物の品性を形容することはありません。

ならば、中国の人は「上品な女性」という日本語からどんな女性を連想するのでしょうか。

(智)

関連記事
  科学者たちは、50年前にイースター島で発見された化合物の秘密を、今なお解明し続けている。そこで細 […]
多くの糖尿病患者は、診断された瞬間から食事の問題に真剣に向き合うようになりますが、多くの人々が糖尿病患者はでんぷんや糖を絶つ必要があると誤解しています。また、砂糖を摂らなければ血糖値が高くならないと考える人もいます。
お米の発酵水は、善玉菌(良い腸内細菌)を補給し、「リーキーガット(腸内毒素によって腸壁の粘膜がダメージを受け、漏れやすい腸)」とも呼ばれる状態の修復に役立つことは、研究によって支持されています。
『西遊記』は中国の四代古典の一つです。明代の小説家吳承恩が16世紀に書き上げました。アクション、ユーモア、教訓を合わせた、馴染み深い冒険物語です。舞台は七世紀。釈迦牟尼の弟子の一人が、佛法を見下したという罪で、天国からこの世に堕とされ、自分の罪を償うため、十世代にわたる修業を強いられます。
古代中国の遠方の小さな村に寺院がたたずんでいました。そこの住職は徳が高く、村人に尊敬されていました。